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自己紹介板から来ました -- (まきひと) 2009-02-22 16 50 33 八郎◆58Ru8B6qaMって奴は許せんな、 俺より目立ちやがって -- (まきひと) 2009-02-22 16 58 25 すまんこ コテつけたのがいかんかったわ -- (八郎) 2009-02-23 12 35 35 ふいたww律儀なんですね・・・ 茶化してすいませんwでした・・・。 なんかわからんですけど、 とりあえず,助け?求められたので、 『何かした(コメント欄、本スレへのリンク設置)』って体裁は繕いましたから,帰ります。 なんか軽々しく立ち入れる様な事件じゃありませんしね・・・ 失礼しました・・・ -- (まきひと) 2009-02-23 16 44 35 ・・・あり・・・ 本スレ落ちてます? -- (まきひと) 2009-02-23 16 46 56 ・・・福岡虐め事件 まとめ・・・ 【加害者(虐めた)少年+教師】 「あーあ・・・ツイてねーな・・・」 「とりあえず謝っとくじゃん?」 【群衆(ネット層)】 「何々?このガキ達が虐めたって言う大義名分が有るなら攻撃おk?」 普段弱者の群衆達はここぞとばかりに加害者の少年を攻撃するのだった。 こんな機会でもなければ弱者の自分達が狩る側には回れないので。 (被害者の少年への同情?無いです。自己満足、自己陶酔の為ですから。 暇潰しのネタがあればいいのです。) 【群衆(一般層)】 「可哀想・・・」 真偽が判断できないので(する力が無い)、とりあえず被害者の少年に同情した気になって自己陶酔。 【被害者の親】 自分の事を棚に上げて狂乱。 【著名人】 武○騎手:『自殺した少年の父親の兄が知人らを介して武豊騎手に依頼』 「へェ~、じゃあ書いてあげるよ、ほい!」みたいな感じ。 勿論被害者の少年の生死なんて知ったこっちゃ無い。 ヤンキー先生:ここぞとばかりに講釈。 【被害者の少年。】 (天国にて)「ちょwwみんなお祭り騒ぎで誰1人悲しんでないww」 神様「そんなものですよ。」 -- (まきひと) 2009-02-23 16 50 59 >>福岡虐め事件 まとめ あ、別に非難したいわけじゃありません。 正義感振り翳したいわけじゃありません。 この規模の話になると、 「じゃあマスゴミどもの報道はどうなる、俺達がやらなくても大なり小なり誰かが祭り上げる」って話になりますからね・・・ -- (まきひと) 2009-02-23 16 52 44 ・・・って結局何が言いたいんだ俺・・・ 帰りますね・・・ 失礼しました・・・荒らしだなこりゃ・・・ -- (まきひと) 2009-02-23 16 53 14 名前 コメント すべてのコメントを見る
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虐待お兄さんはどんなゆっくりでも虐待すると世間から思われているが、それは大きな誤解だ。 良いゆっくりは虐めない奴だっているし、ある種類のゆっくりは可愛いからと虐めない奴もいる。 第一虐待お兄さんと一言で言っても、極限の苦痛と恐怖を味わわせて一気に殺す人や、じわじわとゆっくりが疲弊し、精神をすり減らしていくところを見るのが好きな人なんかもいる。 要は虐待お兄さんにもいろいろと趣味や個性があって、中には僕の様に一種類のゆっくりだけを虐待する偏食家もいるってことだ。 僕はゆっくりぱちゅりーを虐待するのが専門のお兄さんで、時間をかけていたぶるのも一気に殺すのも大好きだ。 ゆっくりぱちゅりーの魅力は、独特の鳴き声とゆっくり最高クラスの頭脳、普通のゆっくりのように虐めるとすぐに死んでしまうような脆弱さにある。 すぐに殺してしまわないように気をつけなくてはいけないが、慣れればこれほど面白いゆっくりはいないと僕は個人的には思う。 そんなわけで、今日は森の中で一生懸命食料を集めていた成体のぱちゅりーを捕まえてきたんだ。 ゆっくり捕獲用の睡眠薬を塗った吹き矢の効力で、ぱちゅりーは籠の中でゆっくり眠っている。 彼女を見たとたん、僕の頭にはすぐに虐待プランが浮かんできた。 僕は家に帰るとすぐに作業に取り掛かった、作業が終わると後かたずけをしてぱちゅりーを虐待部屋に置いておく。 虐待部屋にはマジックミラーが仕掛けられていて、虐待部屋の隣の虐待鑑賞部屋で、ぱちゅりーが起きるまでゆっくり待つことにした。 一時間は経っただろうか、ぱちゅりーはやっと目が覚めたようだ。 「むきゅ…ぅぅ」 さて、僕の作業がぱちゅりーにどんな影響を与えたのか、ゆっくりじっくり観察しようじゃないか。 ゆっくりぱちゅりーは、体中に感じる倦怠感とともに目を覚まして、すぐに自分の体の異常に気づいた。 「むきゅ~?なにかへんだわ」 何かが変だと思うのだがそれが何なのかがよく分からない、こんな事は今までに一度もなかったはずだ。 ご飯を集めていたことは覚えているのだが、なぜこんなところにいるのだろう?さっぱり分からない。 「きゅ~なんだかこわいわ…」 ぱちゅりーはだんだん不安になっていく、何なんだろうこの体中に感じる寒気は。 ゆっくりぱちゅりーを構成していた重要な何かが、ごっそり無くなってしまった様な損失感はあるのだが、それが何だったか分からない。 「むきゅぅぅ…わからないわ…」 自分の体に何が起きたか、なぜこんな場所にいるのかが分からないぱちゅりーは、小さな体が不安で押しつぶされそうになっていた。 目もとからは自然に涙があふれてくる、ぱちゅりーは小さな声で泣きだした。 「なるほど、予想道理の展開だな」 僕はぱちゅりーの泣き顔に思わず顔が綻んでしまう、そろそろぱちゅりー虐めを始めますかね。 僕は虐待観察部屋から出ると、ぱちゅりーの待つ虐待部屋に入っていく。 「きゅぅぅ…きゅぅ…」 「おはようぱちゅりー、とても元気そうだね」 僕は病院の医者が来ているような白衣を着てぱちゅりーににこやかに挨拶する、僕の虐待装束だ。 ぱちゅりーは僕のことを警戒してか、ゆっくりと後ずさっていく。 「ぱちゅりー、体は大丈夫かい?」 「むむきゅ~!あなたはだれ?ここがどこなのかおしえてほしいわ!!」 質問の多い子だ、まずは自分の体がどんな状況にあるか教えてやろう。 「ぱちゅりー落ち着いてくれよ、僕は君の味方さ君が森の中で倒れているのを見つけて、ここまで連れてきてちょっと体を弄らせてもらっただけなんだ」 「むきゅ…いじったってなにをしたの…?」 ぱちゅりーは顔を真っ青にして僕のことを見ている、人間が危ない生き物だということが分かる程度には賢いようだ、いや賢かったというべきかな。 「君の体に何をしたか簡潔に説明しようか、僕は君の体の中をぐちゃぐちゃにしてやったんだ」 「むきゅ!ななんでそんなことしたの!!!!ぱちゅがゆっくりできないわ!!」 ぱちゅりーは自分の体の異変が僕のせいだと分かって、怒りだしたが今は黙っていてほしいので説得する。 「はっはっは、とりあえず僕の話は黙って聞いた方が良いと思うよ、自分の体の話だ僕の話をしっかり理解しないとゆっくりできないぞ」 「きゅ~…わかったわゆっくりだまるわ」 やはりこのぱちゅりーは相当に賢い部類に入るぱちゅりーだったそうだ、僕に会わなければきっと幸せな人生を送れただろうに。 僕は自分が虐待したゆっくりの、もしも僕に出会わず幸せな生活を送れていたらどうなっていたか想像するのが好きだ。 想像の中では、ぱちゅりーは素敵なゆっくりまりさと子供たちに囲まれて、幸せにゆっくりしている。 妄想と現実とのギャップは、僕の虐待意欲をさらに盛り上げてくれる。 「良し黙ったねいい子だ話を続けよう、君達ゆっくりにとって体の中の餡子、君の場合はクリームだけどそれらは人間でいう何に当たると思う? 脳だったり内臓だったり、筋肉だったり骨だったりするんだが、その中でもゆっくりの体の中心にあるクリームは特に脳としての機能を持っているんだ 僕はそこの部分の中から、ある個所を君から摘出させてもらった、何処だと思う?君の記憶をつかさどる場所だ。」 「きおく?」 ぱちゅりーは僕が何を言っているのか、自分がどんな深刻な状態かよく分からないようだ。 例を出して、自分の体がどうなったか分かってもらおう。 「そう、記憶だよ分かりにくいんだったら例をだそう、ぱちゅりー、森はどんなところかお兄さんに教えてくれないかな」 「むきゅ!かんたんだよもりはね!…もりはね…もりは」 ぱちゅりーは最初は僕の簡単な問いにすぐに答えようとしていたが、とっさに森がどんなところか思い出せないようだ。 ぱちゅりーの表情が硬くなり、ふるふると体が震えだした。 「どうしたんだい?君は森に住んでいたんだよね?分からないはずはないんだがな~」 「まっまって!!も…もりはね…ゆっくりできるところだよ!!!」 「そうかい、それじゃあそのゆっくりできる森の中にはどんなものがあるんだい?教えてくれないかな」 「ゆ…ゆっくりできるものだよ!」 そういうことを聞いているんじゃないんだが、まぁ良い。 ぱちゅりーの顔は青ざめて目もとに涙が浮かんでいる、元が賢いぱちゅりーだったことだし、自分の状態が何となく理解できてきたのかもしれない。 しかし、それを認めたくないんだろう。 僕はポケットから小さな葉っぱを取り出す、必要になるだろうと森の中で拾ってきたものだ。 「ぱちゅりーこれが何か教えてくれないかね森の中に沢山あるから、君ならすぐに分かると思うんだが」 「む…むきゅ…か…かんたんよ!!!それはそれは…」 「ゆっくりできるものなんて言うなよ、これの名前を言うんだ早く」 「きゅ…きゅぅぅ…うぅぅええぇぇぇ」 ぱちゅりーは口から少量のクリームを吐き出した、命にかかわる量ではないようだな。 目の前の慣れ親しんでいたものがどんな物かさっぱりわからない事に、強い精神的なショックを受けているようだ。 クリームを吐き出して苦しそうにもがいているぱちゅりーを見つめながら、僕はぱちゅりーに話しかける。 「なぁぱちゅりー、君は自分の体がどんな事になっているか、今のでよく分かったよね」 「きゅ…きゅ~」 「今の君は僕の手術で今まで蓄積してきた全ての知識が消失しているんだよ、赤ゆっくりでも分かる基本的な事も君はさっぱりわからなくなっている」 「きゅ…」 「ちなみに今から何かを覚えようとするのも君には難しいぜ、そのための器官は僕が完璧に切除した」 「うそ…うそでしょ…」 ぱちゅりーがぼろぼろ涙を流しながら、自分の吐いたクリームで汚れた口を動かして言葉を喋る。 「僕の言っている事が嘘かどうかは自分が一番分かっているはずだ」 僕は泣き叫ぶぱちゅりーを抱えて、ぱちゅりーを捕えた森まで連れていってやった。 「さぁ、大自然の中に帰りたまえ、今度は僕の様な虐待お兄さんに会わないように祈っているよ」 「むきゅきゅ~!!まっまって!!ぱちゅはこんなところじゃいきていけないよ!!!おにーさんまって!!!」 ぱちゅりーは泣き叫びながら僕を追いかけてくる、赤ゆっくりより頭が悪いぱちゅりーがこの自然界を生き抜ける筈がない。 必然僕に頼らなくてはいけなくなる。 「何でも言うことを聞くなら、家まで君を持って帰ってあげていいけど、どうするんだい?ぱちゅりー」 「おねがいだから!ぱちゅをおにーさんのおうちにつれてってね!」 なるほど、そこまで頼むのならばとりあえずこいつは家に持ち帰って、奴隷として死ぬまで嬲って嬲って嬲って、最後に殺してやることにしよう。 僕は爽やかスマイルを浮かべながら、ぱちゅりーの髪を掴んで持ち帰ってやることにした。 自然の中では生きられないゆっくりを家に持ち帰って飼ってやる、結構僕はナイスガイだな。 僕は鈴虫の綺麗な鳴き声を聞きながら、自宅に向かってゆっくりと帰って行った。 作:ゆっくりな人 以前書いた虐待 ゆっくりカーニバル 臭い付きゆっくり(上) 臭い付きゆっくり(下) ゆっくり移植 きらーうーぱっく 教育!田舎ゆっくり ゆっくりジャグリング DXトラップ いじめダメ絶対(ゆっくりは可) てんことお兄さん1 このSSに感想を付ける
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ゆっくり自由空館 3KB (消滅)SSの元ネタ絵:銀バッチ(笑)まりさのイラスト (消滅)不感症なまりさ (消滅)水の上で飼ってみた まりさが何かにレイプされた話 ふたば系ゆっくりいじめ 28 床下のお家 ふたば系ゆっくりいじめ 51 寄生との結婚と巣作りと ふたば系ゆっくりいじめ 57 ドスになった飼まりさの不幸 句読点の位置がおかしいのは仕様です 虐待 変態お兄さんに、お姉さん どちらも、ゆっくりにとって捕食種以上の天敵 最近では、その数も増えてきた事と、ゆっくりが駆除対象になってしまったため 野良や、人里近辺の野生のゆっくりは根こそぎ消されてしまった だから、こんな割りに合いそうも無い商売でも成立することになった ゆっくり自遊空館 一般的には、ゆっくりスペースやゆっくり館と呼ばれるこの商売のシステムは簡単だ 「清潔で」「ニーズにあった」「ゆっくりを提供する」 少し細かく言えば、無菌処理されて育てられた赤ゆっくりから妊娠ゆっくりを提供する施設だ お客が指定したサイズや種類のゆっくりを、施設内でのみ、愛でても虐待しても自由な場所 ゆっくりを、自分で育てることができない ゆっくりを、見つけることができない そんな理由でこの商売は、そこそこのブームを獲得した 今日は、そのお客の中の、変態お姉さんの話 「ゆっくりしていってね!」 「ゆっくりしていってね」 部屋の中に、1人と1匹の挨拶が響く お姉さんが指定した部屋には何も無い ただあるのは、人とゆっくりのみ それだけで十分だった 変態お姉さんの欲を満たすには、十分すぎる環境だった 「ここはれいむのゆっくりプレイスだよ!」 「そうね・・・なら、あまあまを貰わないといけないわね」 「ゆっ! そうだよ! わかってるならさっさとあまあまをもってきてね!」 「それじゃあ、遠慮なく・・・」 全く噛み合ってない会話をしながら、お姉さんは、れいむの両頬を両手で挟んで持ち上げる 突然の行為だったが、れいむはお決まりのセリフと共にゆっくりしていることを言葉に出す 「ゆゆぅ~ん、お空を飛んでるみた、ゆ”!?」 「いただきまーす」 はむっ、と言う音と共に、お姉さんはれいむに噛み付いた しかしその場所は肌ではなく、れいむのおさげだった 「なにするの! かわいいれいむのおさげに乱暴しないでね!」 れいむの言葉をスルーして、お姉さんはおさげを口の中で舐め始めた ゆっくりは、水分を吸収しすぎると溶け出す 舌で転がされたれいむのおさげは、唾液を吸収して溶け始めていた 「いくら可愛いれいむのおさげだからって・・・ゆゆ? ゆうあぁぁぁあ!?」 自分の髪の毛の異変を察知したのか、れいむは講義の言葉は叫びに変わった 「どぼじでええ溶げでるのおお”お”お”!?!!?!」 お姉さんは、一言も言葉を発することなく、うっとりとした目を、れいむに向けながら淡々とれいむの髪の毛を舐めていた 「やべでね!れいぶをだべないでね!!!!」 れいむが現状にやっと気づいた ようやく何故、自分の髪の毛が溶けているか理解したのだろう しかし、れいむがどんな言葉を、お姉さんに向けても関係ないことだった れいむは、この場所で、生まれる前から、誰か使い捨てられるために飼育されてきたのだから 髪の毛をねぶる音と、れいむの叫びだけが部屋に反響する 「やべでぐだざいいぃいいいいい!!!!」 「ゆがぁぁぁあ”あ”あ”あ”!!! でいぶのおざげがなぐなっちゃだだぁ!?」 「いやじゃあぁぁ!!!」 「でいぶの、ずでぎな、がびのげ、たべないでえええ!!!」 「ゆぐっ・・・ぼう・・・およべにいげないよ・・・・」 「おりぼんだげばあぁ!! おちぼんだけば、だべないでぐだざい!!!!!!!」 ついに、最後まで残されていた、飾りさえも食べられてしまった れいむの姿は、もはや完全なハゲ饅頭 自分自身でそれがわかるのだろう れいむは声を上げる気力すら持てず、泣いていた 「ごちそうさまれいむ、れいむのおりぼん、とても美味しかったわよ」 「ゆっぐ・・・ゆぐっ・・・ゆあああああぁ”ぁ”あぁ”ぁあ”あ”あ”あ”あ!!!!」 れいおむは、お姉さんの言葉で、再び泣き叫ぶ 狂ったように泣き叫ぶれいむを置いて、お姉さんは部屋から出て行った お姉さんが退出の手続きを済ますと、係員が部屋に入ってきて、れいむを黙らせた後、自由空館専用ゆっくりの繁殖施設へ連れて行く この後の、れいむの使い道は食事さえ与えられず 精子餡を、その体がペラペラになるまで絞り取られるか 他の固体から取り出した精子餡を注入され、母体になるかのどちらかだ 今日もまた、人間の欲を満たすためだけのゆっくりが生まれる やっぱりオチが苦手 イメージとしてはネカフェです トップページに戻る このSSへの感想 ※他人が不快になる発言はゆっくりできないよ!よく考えて投稿してね! 感想 すべてのコメントを見る 1つ、繁殖能力だけは高いゆっくりが根こそぎ消えるか? 1つ、駆除対象の繁殖を許可するバカが何処にいる? 1つ、生物(ナマモノ)で、生き物のようで、消耗品であるゆっくりを 管理(供給、飼育、保管、廃棄)することにどれだけの金が掛かるか? ・・・設定が「甘い」よ。 -- 2018-01-24 22 53 24 WHY? -- 2016-09-28 16 42 48 ↓むきゅー、きっとこんらんしてるのよ!ぱちぇが言うならまちがいないわ! -- 2014-02-08 01 48 27 誰も感想書いてないな(笑) -- 2013-08-25 00 11 25
https://w.atwiki.jp/futabayukkuriss/pages/2772.html
全編対話と独白のみでの構成のため、若干判り辛い所もあるかと思いますがご容赦下さい。 「「「ゆっくりしていってね!!!」」」 「はいはい、ゆっくりゆっくり」 「おにーさん、れいむたちのおちびちゃんをゆっくりみていってね」 「ゆゆーん、きゃわいきゅっちぇぎょめんにぇ~♪」 「おにーさん、まりさたちのおちびをみてゆっくりできたのぜ?ならさっさとあまあまよこすんだせ」 「無理だな」 「「「どぼぢでぞんなごどいうのおぉぉぉぉぉぉぉぉーっ!?」」」 「だって可愛くないもの。薄汚れて汚いし、人を小馬鹿にしたようなツラしてムカつくし、 ウネウネする動きも気持ち悪い。可愛い要素なんて何一つ無いだろ?」 「しつれいなこといわないでね、れいむたちのおちびちゃんはかわいいんだよ!!」 「なら聞くが、お前らはこのチビを可愛いと思うんだよな?」 「あたりまえでしょおぉぉぉぉぉぉーっ!!じじぃはばかなの?しぬの?」 「チビを見てるとゆっくり出来る訳なんだよな?」 「とうっぜんっなんだぜ!!じじぃはそんなこともわからないのかぜ?」 「ならお前ら、チビにあまあまやらなきゃいけないんじゃないのか?」 「「ゆっ!?」」 「まりさ、お前さっき俺に言っただろ?『かわいいおチビを見てゆっくり出来たならあまあまよこせ』って。 その理屈だとチビを見てゆっくり出来てるお前らはチビにあまあまやらなきゃいけないだろ、違うか?」 「ゆっ、おちょーしゃんあみゃあみゃくれりゅにょ?ちよーらいにぇ!れーみゅにちよーらいにぇ!」 「ま、まつんだぜおちび。で、でもまりさたちはあまあまなんてもってないんだぜ」 「何言ってんだよ、持ってるじゃないか?体の中の餡子、あれ甘いだろ」 「「あんござさんあげだらじんじゃうでじょおぉぉぉぉぉぉーっ!?」」 「そうか、おいチビ、お前の親はあまあま持ってるクセにお前にはやれないんだとさ。 きっとお前が可愛くないからなんだろな」 「そんなこといってないんだぜぇぇぇぇぇぇーっ!!」 「…しょーにゃにょ?おちょーしゃんれーみゅぎゃきゃわいきゅにゃいにょ?」 「お、おちびちゃん、ゆっくりおちついてね? おとーさんもおかーさんもおちびちゃんはかわいいと思ってるよ、ゆっくりりかいしてね」 「だとしたらチビ、お前の親はゲスだぞ。 きっとお前にあげなきゃいけないあまあまも独り占めするつもりなんだな、ひでぇ奴らだな」 「じじぃはてきとうなこというんじゃないぜ!!おちび、こんなじじぃのいうこ『ぽこん』………ゆ?」 ぽゆんぽゆん……ぽこん…… ぽゆんぽゆん……ぽこん…… 「……………おちび、なにしてるんだぜ?」 「しぇいっしゃいっじゃよ!!あみゃあみゃをひちょりじめしゅゆげしゅにゃおちょーしゃんもおきゃーしゃんも、 きゃわいいれーみゅぎゃしぇいっしゃいっしゅゆよっ!!」 ぽゆんぽゆん……ぽこん…… ぽゆんぽゆん……ぽこん…… 「おちびちゃんゆっくりやめてね!そんなことしたらゆっくりできないよ、 まりさもなに『ばむん…ぶちゅ!!』………あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛ぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁーっ、 ばでぃざなにやっでるどおぉぉぉぉぉぉぉーっ!?」 「…………せいっさいっなんだぜ、おやをゲスよばわりするゲスなちびをせいっさいっしたんだせ!!」 「ぶざげるなあぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁーっ、 おぢびじゃんをごろじだおばえのぼうごぞゲズだろうがあぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁーっ!!! ゲズだばでぃざはゆっぐじじだいでどっどどじねえぇぇぇぇぇぇぇぇぇーっ!!!!」 ぼゆんぼゆん…ばゆん… 「ゆぶべっ!!…よげるだあぁぁぁぁーっ!!」 「まりささまをころそうとするれいむのほうこそゲスなのぜ、ゲスはゆっくりしないでしね!!」 ばむん…ぼむっ! 「ぶべっ!!」 「ゲスな」 「や……べ……へぶぅ!!」 「れいむは」 「じ………ぬ…………べぼぅ!!」 「ゆっくり」 「も…………ゆ……………ひでぶぅ!!」 「しないで」 「…………」 「しねっ!!」 ぶぢゅるぶばっ… 「ゆふーっ、ゲスはせいっさいっしたんだぜ、それよりおなかがすいたんだせ。 じじぃ!まりささまにゆっくりしないであまあまよ…」 「駄目だろう、こんなに汚して !」 「ゆ?」 「みんなの公園なんだぞ!気持ち良く利用するために綺麗にしないといけないのに…、 ほれ片付けるの手伝ってやるから帽子貸せ」 …ひょい… 「うあぁぁぁぁー、ばでぃざのおぼうじぃぃぃぃーっ!!がえぜえぇぇぇぇーっ!!」 「まったく………、よしとりあえずこんなもんか。ほれ、お前が連れてきたんだから責任もって持って帰れよ、 それからこびり付いてる餡子お前舐めとけよ」 …ぼすっ… 「うあ゛あ゛あ゛あ゛ぁぁぁぁーっ!!おぼうじがらゆっぐぢでぎだいじおいがずるぅ!! ゆっぐぢでぎだいぃぃぃぃーっ!!」 「そうか、ゆっくり出来ないのか?なら要らないよな、ゆっくり出来ないお帽子なんて」 …ひょい… 「がえじでぇ!!ばでぃざのおぼうじがえじでぇ!!」 「何だよ、ゆっくり出来ないお帽子なんだろ?だったら要らないだろ」 「でぼぉ、でぼぉ、おぼうじがだいどゆっぐぢでぎだいんだよぉぉぉぉーっ!!」 「訳がわからねぇな…、結局お帽子がないのとゆっくり出来ないお帽子被るのと どっちがゆっくり出来ないんだ?」 「……ゆ?そ、それは…………ゆゆ?」 「…俺もう行くからな、ここにお帽子置いとくからゆっくり考えて決めろ、じゃあな」 ******************************************************************************** 今回も俺が望んでいた典型的なゲスの一家がのこのこやって来た。 あの手の手合いの家族ごっこが一瞬で崩壊する様は、いつ見ても爽快だ。 こちらのちょっとした心理操作にアイツらはいとも簡単に引っかかってくれる。 そうなれば後は持ち前のゲス気質を発揮し勝手に自滅していってくれる。 因みに生き残った父まりさは翌日も同じ場所にいた。 但し髪の毛は真っ白になり、皮ばかりか中の餡子や目玉までカピカピに干からびて ガチガチになって死んでいたのは傑作だったが。 足りない餡子脳で悩み過ぎたせいで餡子が堅くなったとでも言うのか? これだからゲス家族虐めは止められない。 ~終~ このSSへの感想 ※他人が不快になる発言はゆっくりできないよ!よく考えて投稿してね! ◆SS感想掲示板 10作品未満作者用感想スレへ ※書き込む時はSSのタイトルを書いて下さい。 コレをコピーしてから飛びましょう→『ふたば系ゆっくりいじめ 1337 ゲス一家』 トップページに戻る
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風の流れる街 35KB 虐待-普通 制裁 観察 悲劇 自業自得 家族崩壊 駆除 野良ゆ 赤ゆ 子ゆ 都会 現代 独自設定 羽付きシリーズ 「風の流れる街」 羽付きあき ・人間視点とゆっくり視点が混ざっています ・観察物 ・独自設定を幾つか混ぜております 春も目前と言ったこの季節。最後の寒波も終わり、肌寒くもあるが暖かい風が時折吹くような風が頬を撫でていた。 ・・・ゆっくりにとって厳しい冬はもうすぐ終わりを迎え、暖かな春、ゆっくりとした夏。そして秋へと季節は緩やかに揺れ動いていく。 街にも四季はある。街ゆっくり達も当然それぞれの季節にそれぞれやるべき事があるのだ。 私はこれまで幾度も疑問に思っていたことがある。 それはこの季節になるとふと記憶の奥底から微かに頭をよぎるのだ。 この街では、いや、どこもそうらしいが街ゆっくりは山野に行くことがない。 よくあることだが、山野のゆっくり。特にドスが無計画にゆっくりを増やしに増やして山や森がそのゆっくりの分まで賄える恵みの限界が来たときに、その場所を捨てて別の所に移動したりする。 ・・・そんな群れはあっという間になくなる。人が手を加える間もなくゲスゆっくりが増長して、またはドスにかかる負担が大きすぎて・・・または他の山の群れのドスとの縄張り争いに敗れ、様々な理由で数を減らし、そして消えてゆく。 だが、街にドスはいない。いたとしても山野で見かける2~4mもあるような大型なものではなく。せいぜい80~120cm程度。 ドススパークやゆっくりオーラすらも使えない。ただの大きいだけの饅頭が極稀に現れては「まちのけんじゃ」を自称するぱちゅりーの甘言に乗せられ、どこかに乗り込み、あっという間に駆除される。 ましてや群れ等街のゆっくりは殆ど作らない。多少例外はあり、「地域ゆっくり」として纏まっている所もあるが、そこはちゃんとすっきりをコントロールしたりして決して貪るだけ貪るような事はしないのだ。 ドスを見た事がない街ゆっくりですらも餡子の奥底に記憶があるのか「ドスと森」についてどこはかとなく知っている節があるようだ。 街ゆっくりからすればドスが治める楽園の様なゆっくりプレイスは魅力的なはずだろう。 痛んだ何かを食べてカビで溶ける事もなく、夏場は照り返しと直射日光でカピカピの乾燥饅頭になる事もない。 車に踏みつぶされ、鬼意山に叩き潰され、身を切るような寒さにおびえ、汚れからくるカビに怯える。 それなのに決してこの街から出ようとはしない。・・・逆に考えれば街ゆっくりはここでしかその居場所がないのだ。 ・・・反対に山野から街に入ってくるゆっくりは極端に多い。 往々にして春に入ってくるそれらのゆっくりは「とかいは」「ゆっくりできる」と言う幻想を抱いてやってくるらしい。 ありす種の様に「とかいは」に対して強い関心を持っているゆっくりならば尚更魅力的に映るのだろう。 多少想像ではあるがこういった感じだろうか? 毎日毎日、見慣れた場所で見慣れた事をするだけの日々。 ドスがいかにゆっくりできると言っても、いざ上に居ればうるさいだけだ。 すっきりの時期すら決められ、食料はその半分をドスの洞窟に入れなければならない。 いざという時のための食料なんて言っているが、今の今までそんな事は起こった事もない。 そのくせ、冬籠りは各々で勝手にやれという。冬は一歩も出れないというのに洞窟の食料はどうやって配られると言うのか。 そんな山野にゆっくり達からすればとても自由で、驚きと「ゆっくり」にあふれた街というのはかなり「とかいは」なのだろう。 ドスや群れに嫌気がさした、またはもっと「とかいは」で「ゆっくりとした」場所に行きたい。 そしてこの街という舞台に舞い込んでくる。そう、まるで光に集まる虫達の様に。 あと少しでそんな山野のゆっくり達がやってくる。その前に少し変わったゆっくりを見た。 私があの時、羽付きと見たのは「とかいは」な幻想に導かれて街から出て行こうとした一体のありすの顛末である。 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー 街ゆっくりに厳密な越冬はない。 冬でも食料を探しにこうと思えば行けるし、出歩いても雪に埋もれて溶ける・・・なんて事は殆どない。 なので春を前に控えた季節にもなると結構なゆっくりが少し早めに越冬を止めて活動を開始する。 羽付きや「地域ゆっくり」は越冬など全くせずに冬の間はずっと街を歩き続けている。羽付きも例外ではなく、その脇で他にも色々と仕事をこなしていたようだ。 街で越冬のために籠るメリットはハッキリ言って薄い。だがゆっくりは四季のサイクルの中にそれを定義づけている。受け継がれた遠い山での記憶なのだろうか 公園の中に入ったあたりであろうか?一体のありすが羽付きと私の前にボヨンと跳ねてやってきた。 羽付きが明らかに怪訝そうな顔をしている。私もでいぶやゲスの類かと勘繰っていた最中、そのありすは口を開き始めた。 「ゆ、ゆっくりしていってね!」 羽付きの顔がピクっと微かに動いた。何か遠い昔の嫌な思い出でも思い出すかのように。 「・・・ゆっくりしていってね」 「ま、まりさ。ゆっくりありすのおはなしをきいてちょうだい!」 ありすが声を上げる。ゲスやれいぱーの類ではないようだ。だが・・・ 「いやだぜ」 羽付きが一言呟くように言った。 それを傍目に見ながら私は思う。 羽付きがありす種に対して何らかの過去があるのはわかるが、話も聞かずに突っぱねるのは今まで見たこともなかった。 そう思っているとありすは羽付きにすり寄り、こう切り出し始める。 「す、すーりすーり!まりさはとってもとかいはね!ゆぎゃっ!」 すーりすーり、それはゆっくりにとってコミュニケーションの一種だ。だが、初対面のゆっくりにするにはあまりにもなれなれしすぎる。 普通のゆっくりなら良い顔はしないだろう。だが羽付きの態度は明らかに過剰であった。 「さわるな!!」 羽付きがすーりすーりをするありすを体当たりで弾き飛ばしたのだ。 ありすはコロンと一回転回って吹っ飛ぶ。カスタードクリームを少し漏らしたがそれでも羽付きに媚を売り続ける。 「と、とかいはなまりさにおねがいがしたいの!はねのついたまりさはとってもとかいはだってきいたから…ゆ!?」 「とかいはとかいはってさっきからうるさいんだぜ!いきなりすーりすーりをするようなありすにするはなしなんてないんだぜ!」 ・・・かなりイラついているようだ。確かに明らかにこんな下手に出られた上に馴れ馴れしくされれば怪しむ以前に怒るだろう。 だが、流石に見かねたので私が羽付きに声をかける。 「やりすぎじゃないかい?話だけでも聞いてあげたら・・・」 それを聞くや否や羽付きは声を荒げて私にこう反論した。 「こんなありす。はなしをきかなくてもなにがもくてきかわかるんだぜ!どうせしょくりょうめあてで"ありすとずっといっしょにゆっくりしようね"ってすりよるかにんげんさんにとりいってありすをかいゆっくりにしてねだとかそんなはなしだぜ!もううんざりなんだぜ!そういうことはっ!」 「違うかも知れないじゃないか。そんな目的ならとっくに別の所に行ってるだろ?羽付きはゆっくり同士の話も聞いてるって言ってたじゃないか」 それを聞くと羽付きは帽子を目深に下げて暫くじっとしていた。その動作で冷静さを取り戻そうとしているかのように私の目には映った。 やがて上を向くとありすにこう言った。 「・・・さっさとこびをうるまえにまりさにはなしをするんだぜ」 ありすの顔が明るくなる。そして話を始めた。 ありすの口から飛び出した言葉は、私の常識を覆すものであった。 「あ、ありすを・・・ありすをとかいはなどすのいるやまにつれていってほしいの・・・」 「どすの?」 「そ、そうよ・・・ありすはまえはぎんばっじのかいゆっくりだったわ・・・でも・・・」 ありすの寒天の両目から一筋の砂糖水の涙が零れ落ちる。 詰まりながらも説明を続けた背景にはこんな話があったと言う。 曰く、このありすは銀バッジのゆっくりとしてとても「とかいは」な毎日を過ごしていたらしい。 しかし、人間さん(飼い主の事だろう)のために毎日「とかいはなこーでぃねいと」をしてあげたのになぜか怒って捨てられてしまったそうだ。 街ゆっくりになった後、とあるまりさと番になり、4体の子ゆっくりが蔓から落ちたとありすは言った。。 子まりさ二体、子ありす二体と言った構成で、とてもゆっくりとしたとかいはな毎日を過ごしていたらしいが、それも冬の前までの話だったという。 ある日、まりさはあぶれゆっくりの居る餌場に行ってしまい、以降戻ってくる事はなかったという。唯でさえありすが狩りに行かない上に子ゆっくりが四体と言う負担が起こした悲劇であった様だ。 ・・・ありすの主観が強すぎるため掻い摘めばここぐらいまでしかわからない。 多少の創造での保管も入れるならば、恐らくこのありす、あまりよくない銀バッジだった様だ。 よくある話だが、ありす種と言うのは「こーでぃねいと」という概念がある。 ゆっくり視点でゆっくりできる場所に作り替えるというものだ。 ありす種の場合はそれが特に顕著で、よくわからないガラクタを飾りたてたりすると言われている。 「にんげんさんのためにとかいはなこーでぃねいと」と言って家中のものをひっくり返したりするありす種の話はよく耳にする。 金バッジともなればそれが迷惑な行為だとわかるが、それ以外ではその事がそもそも理解できない(理解できるならすでに銀バッジ試験の前に教えられている) なので、その筋で捨てゆっくりになってしまったんだろう。 最近のバッジシステムは結構いい加減なので銀バッジは特に上と下の差が激しいのだ。 慣れない狩りも手伝ってかどんどんジリ貧になっていったありす達は恐らく飼いゆっくりだった頃に聞いた「とかいはなどすのいるやま」とやらに活路を見出したというわけだ。 だが、私はありすのその言葉に驚いた。 そもそもこの街から外に街ゆっくりが出た事はない。 逆はあってもそれ以外はあり得ないのだ。 街ゆっくりは餡子の奥で秘かにわかっているのかもしれない。自分達が街でしか生きていけないという事を。 「どすのいるやま?にんげんさん、このちかくにどすがいるやままでいったいいくらぐらいあるんだぜ?」 羽付きが目だけを動かしてそう問いかけた。 私はざっとではあるが答える事にする。 「大体40kmぐらい。この街の端から端まで4つ分ぐらいだね。」 ・・・羽付きはその言葉聞いて暫く考えこんだ。無理だという事はどんなゆっくりでもわかる。 ・・・ゆっくりが長距離を移動する手段は大体が三つある。うーぱっく、すぃー、群れでの移動だ。 一番最後は論外だとして、うーぱっくはどうか?うーぱっくの速度は遅い。その上それ相応の食料が必要になる。うーぱっくに渡す分と自分の分を考えても現実的には無理だろう。 と、なると最後に残ったのはすぃーによる移動しかないが・・・ すぃーはスピードも速く、この街の端4つ分ならまっすぐ走っても10日程度で移動できるはずだ。 だが、問題はある。自分も人間さんもドスのいる山の正確な位置を把握してはいないし、態々行く義理もないのだ。「とかいはなどすのやま」なんて言っているが。 ドスまりさの群れがあった所で入れてくれる保証もない。どう考えても無理がありすぎる。 それにありす一体ならまだしも子ゆっくりが四体も・・・と来たものだ。 可能性は限りなく低いがありすだけならまだたどり着くかもしれない。ギリギリ考えても子ゆっくりは一体が許容範囲と言ったところだろう。 ならば言う事は一つだ。それに自分はありす種とあまり関わりたくはない。 「はっきりいってむりなんだぜ。ありすだけならまだしもおちびちゃんはどうするつもりかぜ?つれていけてもせいぜいいっこ・・・」 自分の言葉を遮るようにありすが口を開いた。 「じ、じゃあ、いちばんとかいはなおちびちゃんといっしょにいくわ!」 ・・・何を言っているんだ?このありすは 頭がありすの言葉を理解するのに数瞬かかった。 人間さんの顔をちらっと見る。表情はあまり見えなかったが驚いてはいるだろう。 バッジ付きのゆっくりが子ゆっくりを踏み台にするような事は殆どない。「ゆっくりする」事に重点を置いて考えるからだ。 「・・・ほんきでいってるのかぜ?あとのおちびちゃんはどうするつもりなのかぜ?」 「で、でもしょうがないわ!とかいはなどすのところにいくには・・・」 このありす。子ゆっくり一体を連れていけて成功率は100パーセントと思っている様だが・・・ 先にも言ったように100なんて夢のまた夢。せいぜい10回に一回と言ったところだろう。 それに街ですられみりゃやふらんが郊外からやってくるというのにこの街の外に出ればどうなるかの想像もつかないのだろうか? 雨だってあるし、捕食種の襲撃だってありうる。それほど過酷を極めるというのに・・・ それにドスまりさやその群れが受け入れてくれる保証がない。 「どすのところにいけたとしてもむれにいれてくれるほしょうはどこにもないんだぜ・・・はるになるまえとはいってもこのじきにほうりだされればおちびちゃんたちはどうなるのかわかってるのかぜ?」 「あとのおちびちゃんだってとってもとかいはなおちびちゃんよ!かならずとかいはなゆっくりになるわ!」 ・・・本気で言っているのか?本気で子ゆっくりが「とかいは」なゆっくりだから大丈夫なんて思っているのか? "まりさとありすのおちびちゃんだよ!きっととかいはでゆっくりとしたゆっくりになるよ!" "ゆ!なかないでね!おぼうさんがなくてもおちびちゃんはとってもゆっくりできるゆっくりだよ!" "ほんとうだよ!おちびちゃんはいつもゆっくりしているからかならずくるよ!だからなきやんでゆっくりしていってね!" 不意に自分の言葉がよぎった。それを聞いて確信する そうか、このありすは・・・ 「・・・わかったんだぜ。すぃーはこっちがよういしておくからいちばん"とかいは"なおちびちゃんとしょくりょうをもってくるんだぜ」 人間さんが怪訝そうな顔で見つめている。当り前だろう。ギブアンドテイクも見込めないありす相手にここまでする必然性がないからだ。 だが、自分には理由ができた。 このありすは、昔の自分にそっくりなんだから。 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー その日の明け方・・・ 「ゆゆ?おきゃあしゃん?どうしちゃにょ?ありしゅはまだしゅーやしゅーやしたりにゃいわよ?」 「・・・おちびちゃんゆっくりきいてね・・・これからありすとおちびちゃんはどすのいるとかいはなばしょにいくの」 「ゆ!どしゅ?どしゅはちょっちぇもゆっきゅりできちぇちょかいはだわ!」 「すぃーさんをよういしてあるの、おちびちゃん、いまからおかあさんのくちのなかにはいるのよ」 「ゆゆ?ほきゃのいもうちょちゃちは?」 「・・・あとでついてくるわ。まずさきにどすのいるゆっくりぷれいすでおうちをこーでぃねいとしてからじゃないととかいはじゃないでしょ?」 「ゆ!しょうぢゃわ!いもうちょちゃちがちょかいはにゃゆっきゅりににゃるちゃめにもこーでぃねいとがいきちょどいたおうちはひつようなんぢゃわ!」 「ゆっくりわかったらありすのおくちのなかにはいるのよ」 「ゆっきゅりわかっちゃよ!」 ・・・・・・・・・ ・・・・・・ ・・・ ・・・あれから三日が経った。 「ゆゆーん!ちょかいはにゃありしゅちゃちのおぢょりをみちぇにぇ!ちょかいは~ちょかいは~♪」 「ゆ~ゆ~♪」 「あまあまをおいちぇいきゅんだじぇ!ちゃくしゃんぢぇいいんだじぇ!」 寒い風が吹きすさぶ道路の端で、帽子を一個だけ置いて子ゆっくり三体が踊りやお歌を歌っている。 見ればわかる。あのありすの子ゆっくり達だ。 風貌は以前より小汚くなっている。小麦粉の皮のハリやつやもない。その状態から見るに、この三日碌な食糧も口にしていないのだろう。 子ありすがクネクネと小麦粉の皮をくねらせながら踊っている。その脇で子まりさ二体が体をくーねくーねさせながら音程も何もない歌を歌っているのだ。 声だけは元気だがそれも空威張りと言った所か? ・・・あれからありすの行方は知らない。 すぃーにありったけの食料を詰め込んでそのまま朝日とともにこの街へと出て行ってしまった。 ドスまりさの群れに迎え入れられ「とかいは」でゆっくりとした毎日を送ると思っているんだろう。 好きなだけ食らい、好きなだけ跳ね、好きなだけゆっくりする。 そこには捕食種も車も何もいない。ドスが守るゆっくりプレイス。 ・・・自らの子ゆっくりを容赦なく切り捨てたありすにたどり着けるはずがない。それにその資格もないだろう。 この街を出ようとしたゆっくりがどうなるか。前例がなかったわけではない。 嫌と言うほど自分は知っている。「とかいは」という言葉を便利な何かの様に使うようなありすはどうなるのかも、街を出て行こうとしたゆっくりの末路も。 「羽付き、あのありすはドスの所に行けるのかな?」 人間さんがふと自分に聞いた。 「むりにきまってるんだぜ。もしついたとしてもどすのむれにいれてもらえるわけがないぜ。それにあのしょくりょうだけじゃもたないんだぜ」 そう、絶対に「辿り着けない」 この街に流れてくるゆっくりは、「ゆっくりする」という言葉をどこまでも追求した結果身を崩してここに入ってくる。 自分は「みんながゆっくりすればゆっくりできる」と言う蜃気楼の様な言葉で、そしてこれから山から下りてくるゆっくりは「すきなだけゆっくりできないむれ」から「ゆっくりしてとかいは」な新天地を夢見て この街にやってくるのだ。 試しに出て行こうとすれば良い。と自分はいつも言う。この街ですら「ゆっくりできない」と言っているのだから山野に下った所でそんなゆっくりはずっとゆっくりできないだろう。 ましてやドスの群れでとかいはな毎日を過ごす・・・と言っているがしなければならない事は山もここも変わらない。食料を自分で集め、越冬に備えて「おうち」を補強する。すべてドスがやる訳ではないのだ。 人間さんがこっちを見て口を開く。 「それを知ってて?」 その一言の中にはいろいろな意味が含まれているんだろう。色々と言いたいが、なぜか一言しか言葉が出なかった。 「・・・そうだぜ」 そう、「とかいは」なんて甘言を囁いて子ゆっくりを放り出すようなゆっくりに少し嫌気がさしたのだろう。 こんな宙ぶらりんな事をするのに、理由はそれしか思い浮かばなかった。 「・・・わかった」 それを聞いたきり人間さんは黙りこくってしまった。 子ありす達の歌声は春目前の空にか細く鳴り響いている・・・ 「ちょ~かいはな~あ~りしゅ~を~ゆ~っくり~♪」 「だじぇ~だじぇ~♪」 「あまあまをおいちぇいくんだじぇ!」 ふと見ると、子ありす達が一人の男の前に進路をふさぐように並び歌を歌い出した。 業を煮やしたのだろうか? ソフトボールほどのサイズの子ゆっくり達。それもバッジも何もないし、飾りだってボロボロ、それに見てくれだって良くないゆっくり。 誰から見てもそこらの街ゆっくりにしか見えないだろう。 男は舌打ちをしながらバツが悪そうに口をゆがめると子ありす達に対してこういった。 「どけ」 ・・・随分と優しい人の様だ。 自分は少なくともそう思う。 誰がどう見たって山から街に入ってきて、離散した子ゆっくりの片割れか何かだと思うだろうに。 「ありしゅのときゃいはにゃおうちゃをきいちゃらあまあまをおいちぇいきゅのよ!」 「「おいていくんだじぇ!」」 流石に膨れはしないが中々不遜な物言いだ。 ・・・無理もない。「いちばんとかいはなおちびちゃん」はもういないのだから、そしてそれを止める親ゆっくりすらも。 それにあのありすが言っていた話のかぎりではこの子ゆっくり達が教わったのは街で生きる術ではなく、ただ単にありすの自己満足の「とかいは」な振る舞いだけだろう。 男の口の端がつりあがった。笑っているそれではない。不快な何かを耳にしたり、目にしたりした時の表情といった感じだろうか。 男は片足をつま先立ちの様に上げて一気に振った。 子ありすを中心に左右に子まりさがいるという感じの配置であったが、その内の右側の子まりさが小麦粉の皮が捲れるんじゃないかという勢いでつま先にのめり込んで吹っ飛んだ。 「ゆびょっ」 「「ゆ?」」 子ありすと残った左側の子まりさが対応できぬまま遅れて言葉を出した。 右側の子まりさは電柱にぶつかりそのままポトリと落ちるとブルブルと震えたまま突っ伏していた。 か細く「ゆ”・・・ゆ”・・・」と言う声が聞こえるのが自分の耳に聞こえる。 小麦粉の皮がのめり込んだ形のままでどういった状態なのかはここからでははっきり見えないが、辺りに飛び散った少量の餡子と砂糖細工の歯を見る限り強い衝撃を受けたようだ。 子ありすと子まりさが大きく口をあけて砂糖水の涙と涎をまき散らしながら、凍りついた状況から再び動き出した時間の中で叫び始める。 「ありぢゅのいもうぢょがあああああああああ!!」 「ゆんやああああああ!!」 残った子まりさと子ありすが近づき、舌を伸ばしてぺーろぺーろを始める。 「ゆっきゅりなおるのよ!ぺーろぺーろ」 「ぺーろぺーろ!」 「ゆ”ぅ"ぅ"・・・ぃだぃ・・・ぃぃ・・・ばりぢゃの・・・ばっ!?」 「「ゆうう!?」」 必死にペーロペーロを続ける子ありすと子まりさ。 だがそれを遮るかの様に男のつま先が深々と子まりさの口の中に突き刺さった。 「ぁ…ぎ・・・ぁ"ぐぅぅ・・・」 小麦粉の皮がブチブチと真横に二つに裂けていく。子まりさは寒天の両目からボロボロと砂糖水を流している。 男がつま先をひねった、見た限りで左右に2~3往復ほど。 「ぁ・・・ぁ”ぁ”ぁ”ぉ”ぉ”ぉ”お”お”お”お”お”お”お”ごぐがぁ"ぁ"ぉ”ぉ”ぉ”!!!」 ミチミチと言う音が聞こえると同時に子まりさがグネグネと動き始めた。 底部だけがぷりんぷりんとメトロノームの様に動くが一向にどうにかなる気配ではない。 「きょにょいなぎゃもにょおおおおおお!ゆっぎゅりばなじぇえええええええ!!」 「ゆ!ゆ!ばりじゃはぢゅよいんだじぇええええ!だがらばなずんだじぇええええ!」 残った子ありすと子まりさは必死に男の足に体当たりを繰り返すが全く動じる気配はなく、ただ足がぐりぐりと回るばかりだ。 「お”・・・!お”・・・!ぉ”・・・!」 激しく底部をぷりんぷりんと動かしていた子まりさであったが、餡子が漏れるたびに動きが鈍くなっていき、やがては完全に裂け饅頭となって地面に転がった。 「ありぢゅのいぼうぢょぎゃあああああああああああああ!!ぎょんにゃにょどぎゃいばじゃにゃいいいいいいいいいいいい!!」 「ゆっぐりでぎないんだじぇえええええええええええ!!」 泣き叫ぶ子ありすと子まりさ。自業自得と言えるのだろうか? 見ているのは自分と人間さんだけ、後の人はまるでそこだけ何もないかのように通り過ぎて行っている。 男は子まりさの帽子をひょいととる。だが、それに気付いた子まりさは・・・ 「ばりぢゃのおぼうじじゃんんんんんんん!ゆぐっ!ゆぐぐぐ・・・!!」 なんと帽子のつばに砂糖細工の歯を立てて食らいついたのだ。 必死に帽子を離すまいとする子まりさではあったが、そのまま男が腕を上げると、帽子に食らいついたまま持ち上がって行く。 「ごのいにゃぎゃもにょおおおお!ゆっぎゅりありぢゅのいぼうぢょをおろぢぇえええええ!」 子ありすが垂直に跳ねるがせいぜい男の膝程度までしか飛びあがれない。そのままピョンピョンと跳ねるばかりだ。 男が腕を振り上げた、そのまま帽子をかすらせるように下の子まりさだけを狙い澄まして手刀ではじく。 「ゆぐっ!?ゆぎっ!ゆぎぎぎぃ・・・!」 子まりさの小麦粉の皮がグニャリと歪み、ゴボっと餡子が食いしばった砂糖細工の合間から漏れ出た。 それでも帽子は離さない。 男はそれを続けた、一回、二回・・・と 「ゆぐっ!ゆぐっぶ!」 底部をくねらせ水飴の汗が玉の様に滴り、砂糖水の涎が餡子と一緒に落ちていく、それでも帽子は離さなかった。 男が子まりさを残った片方の手で握り始める。 「ゆぐぶぶぶっ!ゆぎぐぐぐ・・・!」 子まりさの体は丁度「▽」の様な形に変化を始めた、餡子が行き場をなくしてどんどん子まりさの寒天の両目と口が膨らんでいく。 男が力強く握りしめた。 「ゆぐびょっ!」 「あ”あ”あ”あ”あ”!?あでぃずのいぼうぢょがああああああああ!?」 子まりさの寒天の両目が飛び出し、口から餡子がドバッと漏れた。 小麦粉の皮になった子まりさと帽子がヒラヒラと地に落ちる。 男は手をふるって餡子を払い落しながら子ありすの方に近づいて行った。 「ゆ!?あ、ありしゅはちょっちぇもちょかいはにゃにょよ!いまにゃらゆるしちぇあげりゅから・・・ゆうううう!?」 子ありすの体がふわっと持ち上がる。 指でしっかりとロックするように掴まれた子ありすは小麦粉の体をグネグネと動かすが一向に効果はない。 「ばなじじぇええええええ!ぎょんなにょちょがいばじゃにゃいいいいい!!」 寒天の両目からダバダバと砂糖水を流し、しーしーもうんうんも砂糖水の涎も一切合財漏れて滴り落ちてゆく。 男が大きく腕を上げるとそのまま子ありすは地面に向けて急転直下でたたきつけられた。 「どがいばあああああびゅっ!」 前面部分・・・つまり顔から突っ込んだ形になったためか、カスタードクリームが漏れた様子はあまりない。 突っ伏したままピクピクと動いていたが、やがて底部を左右に振ってズルズルと離れ始めた。 「ゆ”・・・ぎぃ・・・ぢょがい・・・ば・・・」 自分はあのありすの表情を見る事が出来た。人間さんも同じようにみているだろう。 落ちた所にカスタードクリームに混じって丸い寒天が二つ落ちていた。 子ありすが口を開くたびにポロポロとカスタードクリームに混じって砂糖細工の歯が落ちて言っている。 どこへ行こうと言うのか、ぽっかりと空いた三つの穴からカスタードクリームが落ちていき、跡を残してズルズルとどこかへと這っていく。 「ありぢゅは・・・ぢょがいばぢゃがら・・・いぼうぢょのぶんまぢぇ・・ゆっ・・・ぎゅ・・・り・いぼう・・・びょ」 ・・・あっけないほどに子ありすは自分の目の前でグシャグシャに潰れた。 男の足が振り下ろされたのだ。足が上がるとカスタードクリームと小麦粉の皮がグシャグシャになった何かがあるだけである。 男は縁石につま先を擦りつけるとそのまま何事もなかったかのように再びどこかへと歩いて行ってしまった。 ・・・簡単に、本当に簡単にありすに捨てられた子ゆっくり達は潰れた。 恐らく最後までありすに捨てられたと気付かないままで。 自分と人間さんはその場所で長い間立ち尽くし続けていた・・・ ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー あれから二日が経った。 羽付きに連れられ私は街の入り口に近い繁華街に足を延ばしている。 羽付きの表情は硬い。 何かあの子ありす達に考えさせられるものがあったのだろうか? 「かならずあのありすたちはもどってくるんだぜ」 そう羽付きは私に言った。 それがどういった裏打ちがあるのかはまったくもってわからない。だがこれだけは言えるだろう。 少なくともあのありすがドスのいる山までたどり着ける可能性は0だったという事だ。 ・・・調べてみてわかった事だがここの近くの山にドスまりさがいたのは3年前の話。 つまり現在山にはそもそもドスまりさは存在しないのだ。 だからこそ山から街にゆっくりが入ってくるのだろう。 制限をかけていたドスまりさがいなくなったため山では爆発的にゆっくりが増えた。 いかに恵みが豊かな山と言えどもそれを上回るスピードで増えるゆっくり達に会わせられるはずもない。 当然ゆっくり達の一部(「とかいは」にあこがれている若いゆっくり等)が無鉄砲に山を下りてゆくのだ。 山に残ったゆっくりからすれば止める必要もないだろう。言った所で聞かないのだがら。 山から出ていくゆっくりの方が多いという状況の中、もしあのありすが山にたどり着けていたとしても群れに入れないだろう。 ただでさえ数が多すぎるのだから、増えてしまえばその分食料の取り分が減ってしまう。 ・・・つまりはたどり着こうが着くまいがあのありすは「とかいはなどすのやま」に行く事は永遠に不可能と言う事だ。 そもそもドスもいないし、群れにも入れてもらえない。よしんば山で暮らしたとしても街のそれとはまったく違う「狩り」に対応できるはずがない。 羽付きはそれを見越した上であのありすを行かせたのだ。 ここで疑問がつく。羽付きはありすからあまあますらもらわなかったと言った。 自前ですぃーまで用意し、ありすからのあまあまは「食料に回せ」と言って受け取らなかったと言ったのだ。 なぜ損になるような事をあの羽付きがしたのだろうか?私は疑問が残ったが羽付きには最後まで聞けずじまいであった。 羽付きがふと立ち止まる。 繁華街の雑踏に紛れて聞き覚えのある声が微かに聞こえてきた。 「・・・ばず・・・っぐり・・・ざ・・・」 「どっ・・・も・・・どがい・・・な・・・おぢびぢゃ・・・でず」 近づくにつれて声はより鮮明に大きくなっていく。 そこで私と羽付きが目にしたものは・・・ 「おでがいじばずっ!あでぃずをがいゆっぐりにじでぐだざいっ!あでぃずはぎんばっじのゆっぐりでじだ!でぼいながぼのなにんげんにずでられだんでずっ!」 「ありぢゅどおぎゃあじゃんはぢょっぢょもぢょがいばなんでず!ありぢゅはぢょいれじゃっでぢゃんどでりゅじおうだぢゃっでおぢゃえりゅんでぢゅっ!」 あのありすと子ありすであった。五日前より風貌はボロボロであったが・・・ 飾りはなくなっており、ありすは所々砂糖細工の髪が抜け落ちていた。子ありすの方に至ってはカッパの様に中心部が丸く禿げあがっている。 小麦粉の皮は生傷だらけで、ありすの背部には縦に大きな傷ができていた。れみりゃにでも襲われたのだろうか。 道行く人々に声を張り上げてはのーびのーびをして涙とも涎とも判別できない砂糖水を流している。 なぜ戻ってきたのか、その理由は知る由もない。 「おにーざんっ!あでぃずをがぶぁぁ!」 「あ”あ”あ”あ”あ”!!おぎゃあじゃああああああああん!?」 すーりすーりをしようと近寄った若い男にありすは蹴りあげられた。 「ゆぐぎっがぁ・・・おでがいでずっあでぃずを・・・あでぃずをぉぉ・・・!」 「・・・汚ねぇな、離れろよ」 なんとありすはズボンの裾に食らいついて埃と泥にまみれた体ですーりすーりを続けているのだ。 そこまで必死なゆっくりを私は今まで見た事がない。 「離れろつってんだろ!」 「ゆっぎぃっ!ゆぐぅぅ!ゆ”!ゆ”!ゆ”!あでぃずをぐぅっ!?どがいばなあでぃずばぁっ!」 何度踏まれようともありすは一向に話す気配がない。砂糖細工の歯がカスタードクリームに混じって落ちて行っても食らいついている。 「チッ!」 「ゆぎっ!」 ズボンの裾の一部を食いちぎってありすが離れた。男は勢い余って、そのまま思いっきりありすを蹴りあげる。 「あっ!ズボンがっ!」 「ゆっぎばぁっ!」 「おぎゃあじゃああああん・・・ゆ”ぶ!?」 ありすの小麦粉の体が大きく宙を舞った。 そのまま子ありすの上へと落ちていってしまう。 グシャッと音が微かに響いたように聞こえた。 「おでがいでずううう!あでぃずどおぢびぢゃんをっ!・・・お・・・ぢび・・・ぢゃん?」 ガバッと起き上がり再び詰め寄ろうとしたありすであるが、急に後ろを振り向くとそのまま凍りつくかのように固まり出した。 ありすが見た物の先には・・・ 「ゆ”・・・!ゆ”・・・!」 そこには子ありすが、口からカスタードクリームをぶちまけてドラ焼きの用に平たく潰れたままアメーバの様にグネグネと体を動かしていた。 砂糖細工の歯は飛び出して吐き出されており、その重量の凄まじさを物語る。 「あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”!?おぢびぢゃんんんんんんんんんん!?」 ありすが体をのーびのーびさせて凄まじい速さで子ありすに近づいた。 「ゆっぐりなおるのよおおおお!ぺーろぺーろ!ぺーろぺーろおおおおおおおお!!」 「ゆ”・・・!いぢゃ・・・いぃ・・・おぎゃ・・・じゃ・・・ど・・・ぼじ・・・ぢぇ・・・」 「ぢがうのおおおおおお!おぢびぢゃん!ごれはぢがうのおおおおおおおおおお!!」 必死に舌を動かしながら叫ぶありす。 だが破裂したゴムボールの様に敗れた場所からカスタードクリームが噴出しているのだ。助かる見込みはない。 「おぢびぢゃんんんんんんんんんんんんんんん!!どがいばっ!どがいばっ!どがいばっ!どがいばっ!どがいばっ!どがいばっ!どがいばっ!どがいばっ!どがいばぁっ!どがいばぁぁっ!どがいばあああ!どがいばあああああ!どがいばあああああああああああああああああああああああああああああああああああああ!!!!」 「ぢょ・・・がい・・・ば・・・ぢょ・・・が・・・・・・い・・・ぢょ・・・が・・・ぢょ・・・ぢ・・・」 必死に「とかいは」と口にするありす、一番大事な言葉なのだろうか、少なくとも私にはなぜそんな言葉を叫び続けるのか理解できなかった。 当初はモゾモゾと口だった小麦粉の皮の部分が動いて反応していた子ありすだったが、やがて動かくなってしまった。完全にありすの手によってつぶれ饅頭となってしまったのだ。 「あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”!!!!!!!!!!どがいばあ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”!!!!!!!!!!!!!!」 凄まじい声を放って叫ぶありす。ここから聞いても耳をふさぎたくなる声だ。 羽付きはただその光景を食い入る様に見つめている。 ありすは口を大きく開けて叫びきると既にゆっくりにとってはかなり遠くに行ってしまった中年の男を寒天の両目を見開いてみるとこう叫んで凄まじい勢いで上下に体をのーびのーびさせて近づいていく。 「ごのいながぼのおおおおおおおおおおおおおおおおお!!!よぐもあでぃずのおぢびぢゃんをおおおおおおおおおおおおおお!!じねえええええええええええええ!!ごろじでやるううううううううううううううううううううううううう!!!ごろじでっ!!!ごろじでっ!ごろじでやるううううううううううううううううううううううううううう!!!!!!」 先ほどのありすとは思えないほどの口調だ。抑えつけられた今までの怒りが爆発したのだろう。まるで鎖が千切れたかの様に。 「こーでぃねいと」は理解されず、ドスのいる山にも行けず、地を這いつくばるような日々を送った。客観的になぜそうなったのかを考えずに限界を超えたとき、それは無責任な憤怒となって現れる。 正直な話、逆上も良い所だがその気合いに気おされてしまう だが、男はただ淡々とありすを見つめていた。 跳ねずにのーびのーびによる地面を這うようにして進む進み方でこんな速さをたたき出すありすを見て動じないのが不思議で仕方がない。 「じねえええええええええええええええ!!っぶぁああああああああ!!」 ありすが男の足に体当たりをくらわせようとした時であった。男はそれを見透かしたかのようにつま先でありすを蹴りあげたのだ。 「っゆぎいいいいいい!!ゆぐぐっ!?」 そのまま吹っ飛んだありすに近付きありすを動けないように踏みつけた。 「ぢぐじょうっ!ぢぐじょうっ!ぢぐじょうっ!ぢぐじょうっ!ぢぐじょううううううううう!!ばなぜごのいながぼのおおおおおおおおお!!」 砂糖細工の歯を食いしばり、口の端から砂糖水が微かに垂れている。それほど逆上しているのだろうか? 男はそれをまるでどうと言う事もないかのように見下ろしているだけだ。 「おい、調子に乗るなよ。そもそも勝手に突っかかってきたのはお前だろうがよ」 「だばれだばれだばれだばれだばれええええええええええええええ!!ごろじでやるうううううううう!!おばえびだいないながぼのはごろずううううううううううううううう!ごろじでやるうううううううううううううう!!!!だがらばなぜええええええええええ!!」 その言葉を聞いた途端に静かに男が足をグリッと押し付けた。 「ああ?今なんつった?なんつった?おい?ああ!?なんつったんだ!ああああ!?」 男がこめかみに青筋を浮かべてありすを踏みつけ始める。 一発で凄まじく潰れたありすは口からカスタードクリームを吐き出した。 「ゆっばぁ!ぢぐじょおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!ごのぐぞいながぼのがああああああああ!!ぢぐじょおおおおおおおおおおおおお!!」 まだ男に罵声を浴びせかけられるようだ。 今度はありすの顔面に足が降りる。 「ゆっぎぃぃ!」 また一発、また一発と重くそして強い衝撃がありすの小麦粉の体を襲う。 そのたびにありすはトランポリンの様に跳ねて元の形に戻るのだ。 「ゆぎゃあああああ!!ゆぎいいいいい!ゆぎょおおおおお!あ”あ”あ”あ”!!あでぃずはどがいぶごっ!!どがいばっぼ!?どがいっ!どがいばっび!どが!どごぅっ!ゆぐっ!あ”ぎょ”お”お”お”お”お”お”お”!!」 ・・・砂糖細工の歯が宙を舞った、カスタードクリームが地面に散らばる。擦れるようにして小麦粉の皮が砂糖細工の髪ごと根こそぎ持っていかれる。 「・・・ゆ”・・・いなが・・・ぼ・・・」 「ああ?なんつったんだ?」 「いな・・・ぎょお”お”お”お”お”お”お”お”お”!!!???」 男の足がありすの口の中にすっぽりと入った。 踝まで入ったので中でどのようになっているかは定かではない。 真上に向いたまま男が足を激しくグリグリ動かしている つまり中のカスタードクリームが中枢餡ごとグシャグシャにかき回されているという事だ。 「ぎょおおおおおおおおおおおおおおお!!あぎょおおおおおおおおお!!ぎぐぎゃぎぎいいいいいいいがああああああああっぎぎょおおおおおおおおおお!!あああぉぉぉおおああぁぁぁああおぉぉおおおおあああぉぉああああっぉぉおおおおおああおあおあおああああああああああっ!!っぎぃびいいいいいいいいいいいいいいい!!」 寒天の両目がタコメーターの様にグルングルンと回る。うんうんがもりもりとあにゃるから出ている。 それでも男は動きを止めない 「かっ・・・!かはっ・・・!ゆ”・・・ぎぃ・・」 やがて動きも鈍くなってありすは動かなくなってしまった。 止めとばかりにありすを蹴りあげる男。 ありすはゴロゴロと転がるとそのままあにゃるを上向きにして動かなくなった。 ・・・時間にして約三分ほどだろうか、そこには小麦粉の皮が不規則に凸凹になったゆっくりらしきものがそこにあるだけだ。 あにゃるを向けて突っ伏しているためその表情はどのようなものか知る術はない。 男はポケットに手を突っ込むとそのまま歩いてどこかへ行ってしまった。 ・・・これが「街を出て行こうとしたゆっくり」の末路だ。 道中で何があったのかは知らないが、そもそも方角すらおぼつかない街ゆっくりが単体で40km近くも進めるはずがない。 ドスまりさが率いる群れですら移動してせいぜい10~20kmと言うのに・・・ ・・・山野のゆっくりがこの街に入ってくるのはなぜか? それは山野のゆっくりが増え過ぎているからにすぎない。1000体単位で山から下りてこの街に流れ着くのだ。 その頃には100体近くまで減っているがそれでも多い。 だが、それが数カ月も粛々と続くのである。 それほどの過酷な道のりを経てくるゆっくりに類するものはあのありす達にはあったのだろうか? その答えはありす達が街に戻ってきたという事実以外に他ならない。 結局引き返して戻らざる負えなかったのだ。 私は、ふと羽付きの顔を見る。その表情はどこか物哀しそうであった。 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー ・・・温い風が「おうち」の角に当たってズーッと言う音が響いている。 その音の奥に何やら微かにゆっくりが跳ねる様な音が聞こえてきた。 「ゆ!ゆ!はねまりさ!ゆっくりおきてね!」 「おうち」の前で何やら騒がしい声がする。 もそもそと出て行ってみるとそこには胴バッジを付けたまりさの姿がそこに会った。 「どうしたんだぜ?」 「ゆゆ!このあいだいってたこゆっくりのうけいれだけどなんとかあきができたよ!」 銅バッジまりさが水飴の汗を流しながら息を整えてそう言った。 ・・・だが遅い、もう遅いのだ。あの子ありすや子まりさ・・・三体の子ゆっくり達はつぶれ饅頭と化してしまったのだから。 「・・・そのはなしだけどもういいんだぜ」 自分がそういうと銅バッジまりさは首をかしげた。 「ゆうう?どうしたの?なんとかいれてほしいってあれだけいってたのに・・・はねまりさがあんなにいっしょうけんめいたのむからなんとかしようとしたんだよ・・・?」 「もうおそかったんだぜ・・・」 「ゆゆ・・・まさかはねまりさがむれにいれてほしいっていってたこゆっくりたちは・・・」 「とにかくうごいてくれてゆっくりありがとうだぜ。むりいったのにもうしわけないんだぜ」 「ゆ・・・それはだいじょうぶだよ!はねまりさにはいつもおせわになってるからできるだけゆっくりしてほしいってむれのみんながいってるよ!」 ・・・結局地域ゆっくりとの付き合いも自己保身の内だ。自分がどう思っていようと周りからはそうとしか思われないだろう。ならばいっそ割り切った方が良い。 銅バッジまりさは何度もこちらを振り向きながらゆっくりと跳ねて帰って行った。 銅バッジまりさが去った後、河原に暫くボーっと立っていた。 風はまだヒュウヒュウと頬をなでている。その温い風になぜか自分は不愉快な気分になってしまうのを不思議に感じていた。 ・・・群れに入れば何とか地域ゆっくりとして生活できると思って頼んではみたが結局結果は断られた。 「こーでぃねいと」の意味を履き違えているありすの子ありす、それの周りにいた子まりさは必ず軋轢が生じるようになると群れのありす達の反対があったからだ。 皮肉なものだ。ありす種のチャンスをありす種が潰したのだ。 それに今の時期は子ゆっくりを育てて地域ゆっくりとしての教育を施す時期。 途中から入られれば足並みが乱れるし、子ゆっくりの数に対してぱちゅりーの数がギリギリなのも理由の一員であった。 銅バッジまりさがなんとか頼みこんで説得してくれたのはありがたいが、かなり無理をさせてしまったようだ。 せめてあの子ありす達だけでも助けようと思ったが、何もできなかった。いや、何もしようとしなかったのだ。人間を恐れたのか、「とかいは」と言う幻想におぼれた子ありす達を見限ったのか、理由なら後で幾らでもつけられる。 あの子ありす達は助からなかった。ただそれだけの話だ。 所詮、街ゆっくりの殆どから「にんげんとつるむげす」と言われている自分がすればただの偽善なのだろうか? ・・・答えは誰も教えてくれない。 暖かい風が吹いている。あの子ありす達の存在も風に流されて行く様に忘れ去られて行くだろう。 せめて自分が最後まで忘れないでいる事が今できるせい一杯の事なのかもしれない。 過去に書いたもの ふたば系ゆっくりいじめ 504 かりすま☆ふぁいたー ふたば系ゆっくりいじめ 516 サバイバル・ウィンター ふたば系ゆっくりいじめ 527 シティ・リベンジャーズ ふたば系ゆっくりいじめ 582 ビルディング・フォレスト ふたば系ゆっくりいじめ 587 バトル・プレイス ふたば系ゆっくりいじめ 592 コールド・ソング ふたば系ゆっくりいじめ 604 ロンリー・ラック ふたば系ゆっくりいじめ 625 ループ・プレイス ふたば系ゆっくりいじめ 632 フェザー・メモリー(前編) ふたば系ゆっくりいじめ 643 フェザー・メモリー(後編) ふたば系ゆっくりいじめ 690 ウィンター・ブルース ふたば系ゆっくりいじめ 706 シティ・エレジー ふたば系ゆっくりいじめ 1051 街を跳ねるもの達 ふたば系ゆっくりいじめ 1052 UNDER ふたば系ゆっくりいじめ 1069 CLOUDY ふたば系ゆっくりいじめ 1070 静寂な高音 ふたば系ゆっくりいじめ 1079 花と雨と貝殻と 羽付きあきの作品集 トップページに戻る このSSへの感想 ※他人が不快になる発言はゆっくりできないよ!よく考えて投稿してね! 感想 すべてのコメントを見る 銅バッジまりさ、普通に善良じゃね?銅バッジはゲス化する傾向が多いのに -- 2011-07-20 01 37 23 羽根つきの優しさは、ゆっくり達に伝わるのだろうか… 賢さ故に孤立してるよなぁ -- 2011-01-13 12 03 17 ↓反省や後悔するまで殺されなかった運のいいゆっくりでもあるな -- 2010-09-25 01 29 21 失敗は人間にもゆっくりにもある。がその失敗を反省し自分を振り返ってみて 貴重な経験として後のゆん生に生かす奴は決して愚かでも馬鹿でもない 羽根付きはその反省ができる希有なゆっくり その他の野良はおおむね失敗をすぐ忘れて経験にすることができない馬鹿なゆっくり -- 2010-08-29 09 45 56 馬鹿というか、、後悔したから成長したからな羽根付き。 飼い主をゆっくりさせなかった時点で殺さなかっただけ偉いと思う。 -- 2010-08-20 21 55 16 羽根つきを捨てた人間は馬鹿だ、そう思うだろう? -- 2010-08-05 01 20 44 羽根つきもうゆっくりじゃないだろ。 -- 2010-07-24 16 16 15 ズボン食いちぎられた人間さんは優しいよね ゴミが身勝手な逆上をしなかったらたぶんそれ以上危害を加えなかっただろうね -- 2010-07-23 20 49 15 A あわれなありすね。せっかくとかいはなこーでぃねーとをしてあげたのにすてられるなんて… M やっぱりにんげんさんはゆっくりできないんだぜ。ありすにあやまるんだぜ! -- 2010-07-16 01 31 03 羽付きがゆっくりらしからぬ良いゆっくりだと言う事は解った そしてゴミ一家マジで救えNEEEE -- 2010-07-12 02 46 38 ゴミが数個掃除された 珍しくもないいつもの光景です これが日常 -- 2010-07-12 00 59 25 面白かった。 -- 2010-06-21 01 59 16
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書きたかった事 一匹だけ幸せ、他不幸せだよ。 ゆっくりの語彙レベルを落としてみるよ 環境物? ちぇえええええん(*´∀`) 注意点 テラちぇん贔屓 東方キャラがでます 作者 チェンマガツ 6/13 ごめんねと少女は泣きながら手のひらに収まるゆっくりちぇんの赤ちゃんに謝っている。 溢れ出す涙を両方の袖を使いながら拭っていくが間に合わずどんどん顔から滴っていく。 やっぱりうちでは飼ってやれないから誰か優しい人に拾われてね。 そう言いながら赤ちぇんに合う小さい髪飾りを付けてやり、森の真ん中で名残惜しくその姿を見つめている。 一方の赤ちぇんには現状を把握する力など持ち合わせるわけもなく、少女の様子にわからないと返すのみだ。 赤ちぇんに責められている様な気がして少女の胸の奥がしくしくと痛む。 そっと地面に赤ちぇんは置かれ、少女は唇を噛みながら後ろを振り向かず走り去った。 そのゆっくりは少女に拾われる前に両親を失っていたようだった。 そして親代わりを務めようとした少女に今まさに捨てられ、また孤児になったのだ。 この体を包み込む空虚感をどのように表現すればいいのだろう。 これから先の生活はどうなるのだろう。 そもそもまだ親からの支援無しでは生きる事さえ困難な時期なのだ。 それに赤ちぇんには難しい事を考えることはできないが、小さい体の中を占めている気持ちは一つだった。 「わきゃらないよー……」 日も沈み森を包みこむ闇にそのつぶやきは融けていった。 6/21 「「ゆっくりしていってね!!」」 「「「「「ゆっきゅりしちぇいちぇね!!」」」」」 「みんなとてもゆっくりできてるね」 ゆっくりの親子達にいつものような朝がきた。 親のれいむとまりさが先に目覚めて、五匹の子供達に起床の挨拶をする。 春先の柔らかい日差しが巣の中まで入り込んでいてとてもゆっくりできる。 河原近くの木の根本に作られたこの巣は、何代ものゆっくり達によって掘られて出来たものだ。 自然の洞窟などに比べ窮屈ではあったが、身の丈にあった大きさである分捕食種のゆっくりや人間に見つからずにすむ利点があった。 根が邪魔をして地下へ掘っていったのか入ってすぐの部屋までは入り口から潜っていく構造をしており、奥に食物庫や赤ゆっくり用の寝床があった。 母親である親れいむは保存していた食べ物を子供達の前に持ってきていた。 「れいむ、まりさ、ちぇんあさごはんをゆっくりたべてね」 「「「「「むーちゃ、むーちゃ、しあわちぇー♪」」」」」 「みんなとてもゆっくりできてるね!」 子供達は声を合わせて虫や木の実のご飯が満足であることを親に伝えた。 この一般的なゆっくりの家族に赤ちぇんは迎えられていた。 親れいむが一匹で彷徨っていたところを不憫に思い自分の子供としたのだ。 「ごはんとってくるからじっとしてるんだぜ」 「かえってきたらゆっくりあそびましょうね」 「「「「「ゆっきゅりしちぇるね!!」」」」」 子供達のご飯が済むと両親は揃って食料の調達に出かける。 本当なら親のどちらかが巣に残りたいところだが、何かと食料が必要なため名残惜しそうに出かけていく。 子供達はれいむ種、まりさ種ともに二匹ずつ、そしてちぇんの全5匹だ。 いずれもほぼ同じ大きさで生まれた日もだいたい一緒なのだろう。 いつものように赤ゆっくり達のためにご飯を採りに行く親まりさとれいむ。 巣から出ると入り口に草や小枝を立てかけて森の中に消えていった。 その親の影が見えなくなるまで笑顔で見送っていたが、赤ゆっくり達の顔は次第に変わっていった。 「きょうもごはんがしゅくなかったんだじぇ」 「ちぇんのしぇいでいちゅもゆっきゅりできないよ」 親が居ないと赤まりさ二匹はこうして陰険にちぇんの悪口を言う。 二匹が頭が良いところは親の前ではこの姿を微塵も出さないところだ。 赤れいむ達は赤まりさに強く注意することができないし、ちぇんを庇うこともできない。 その親れいむ譲りの優しい性格が仇になり、部屋の隅でオロオロするしかない。 この状況は赤ちぇんが拾われてきたその日からもう一週間も続いている。 そして赤ちぇんはずっと同じ台詞を呟き続けるしかなかった。 「わきゃらない、わきゃらないよー……」 自分は既にこの家族の一員なのだ。最初からいた赤ゆっくり達と何も変わらないとちぇんは思っていた。 この赤ちぇんの反抗する訳でもなく、自分の境遇を受け入れる訳でもない煮え切らない態度は赤まりさ達を刺激していった。 そのまま赤ちぇんは赤ゆっくり達と同じように食べ、遊び、寝る日々を続けた。 立場はけして良いものではないが、独り身だったにしてはゆっくりできる幸福な生活が送れた。 逆に赤まりさのフラストレーションは溜まる一方だ。 ご飯を横から奪い取り、遊ぶときには突き飛ばし、寝るスペースを大きく取って赤ちぇんの寝床を奪いとってなんとか精神衛生を保っていた。 6/24 しかしついに赤まりさ達の感情が爆発した。ちぇんが巣に来てから十日目の厚い雲が空を覆った日だった。 「ちぇんはゆっきゅりできないやちゅだぜ」とちぇんを突き飛ばす赤まりさ。 ちぇんは壁に打ち付けられて苦しそうにうめく。うずくまるちぇんにもう一匹のまりさが飛びかかり、その小さい体の上で何度も跳ねてみせた。 「へへっ、まりしゃはつよいんだぜ」 「ゆうっ、ぐっ……」 言葉にならない言葉でちぇんは助けを求めるが、赤れいむはかかわれば自分たちも痛いことをされると思い見て見ぬふりをした。 ここにいるのはまだ巣の外の事情など知らぬ赤ゆっくり達である。 仲間殺しの重大さは親からはまだ教わっておらず、赤まりさ達は容赦無い攻撃をちぇんに向ける。 ちぇんは次第に体中に黒い染みを増やしていき、もはや口から漏れ出す餡子を止める術はない。 意識は何度も途切れ、丸々とした体型から掛け離れた姿に変形してしまった。 「もうやべでぇええ!! じぇんがゆっぐりでぎないよ゛おおお!!」 流石にこの状況が恐くなり始めて赤れいむが暴行の制止に入る。 この兄弟の叫びにまりさ達も冷静になり始めた。 「なくんじゃにゃいぜれいみゅ」 ゆぐっゆぐっと涙ぐむれいむの頬を舐めて、頬をすり合わせながらこれからの事を考えはじめた。 傷だらけのちぇんを親が見たら何というだろうか。 餡子脳をいくら振り絞っても自分たちが犯人でないという言い訳を思い浮かべる事が出来ない。 そもそもその場しのぎの嘘や責任転嫁の戯れ言など幼すぎて考えつくわけ無い。 まりさ達が恐れたのは親に怒られる事だ。 自分たちよりも大きく強い親に叱られるのは恐くて、想像するだけで体が震えてとまらない。 「まりさ、どうするんだぜ?」 「ちぇ、ちぇんをかくすんだぜ」 赤まりさがようやく思い浮かべたのは、ひとまず事件の発覚を遅らせることだった。 傷ついて動く事のないちゃんは食物庫に運ばれた。 そして赤ゆっくり達は巣の外から石や土を運び入れてその入り口を閉じることにしたのだ。 自分たちが生まれたとき親まりさはうまく壁を作って寝室をこしらたのを憶えていた。 巣の入り口をカモフラージュするための枝や持ってきた石をある程度重ねた後、土で隙間を埋めていく。 小雨が降り始めていた今、土は湿り気を含み都合良く掘り出す事も隙間を塞ぐこともでき、お腹を使いながら土壁をならしていく。 四匹で壁の材料を運び入れて一気にちぇんを部屋ごと隠すように壁を作っていく。 「「ゆっきゅりできちゃよ!!」」 「とてもゆっきゅりしたかべしゃんだね!!」 「まりしゃはすごいんだぜ」 入り口に詰めたものは手前の部屋の壁からは盛り上がったように出っ張っており、 入り口の上のほうも背が届かないから塞ぎきれてないので明らかに不自然であった。 しかし当初の目的を忘れた赤ゆっくり達は自分たちの作った壁の出来に満足し、 その上小さい体での作業による疲労が重なって深い眠りに落ちていった。 広い居住スペース側で眠りこけていた赤ゆっくり達が目を覚ますと巣の外は本格的な雨になっていた。 「あめさんがふっちぇるよ!」 「おそとはゆっくりできないぜ」 「おとーしゃんとおかーしゃんまだかなー」 「おにゃかすいちゃね!」 若干の空腹感はあったがちぇんのことを忘れたようにすーりすーりしたり、歌を歌いながらゆっくりしあった。 このゆっくり達には知る由はないのだが、両親が出かけて既にまる1日経っていた。 つまり彼らはいつもの起床時間に目覚めていたことになる。 未だ帰らぬ両親は自分たちの為のご飯をがんばって確保しているとまだ思っているのだ。 そしてこの雨は梅雨と呼ばれる雨である事も赤ゆっくり達が知っているはずもなかった。 6/27 閉じこめられたちぇんが目を覚ましたのは食物庫に閉じこめられておおよそ三日経とうとしていた頃だった。 生死の境をさまよいながらも何とか生きながえることができたのは、その若さから来る生命力と、 部屋の中まで進入してきていた巣の上に存在する木の根からしたたり落ちる雨漏りの雫であった。 意識が覚醒していくうちに状況が把握できてきた。 暗く何も見えないが匂いからここが食物庫であること、外から他の赤ゆっくり達の声が聞こえてくること、なにより自分自身の事だ。 体中が痛く、満足に動けそうもないがもう既に餡子が出てくるような傷は塞がっていた。 ちぇんがゆっくり這うようにして塞がれている部屋の出口の方に向かうと、ようやく外からのまりさ達の声がはっきりと聞こえてきた。 「ごはんをひどりじめじでないでででごいぃぃ!!」 「ごのかべをざっざとどげるんだぜぇぇぇ!!」 ゆっくり脳ここに極まりである。 自分達でちぇんを閉じこめておいて、その壁をどけろと体当たりしながら叫んでいるのだ。 まりさ達はかれこれ1日近くこの作業をしている。 壁に体当たりをすることで土壁の密度を上げ頑丈にして、今や乾燥が始まり赤ゆっくりにとっては屈強な城壁と化していた。 そのころ赤ゆっくり達が帰りを待ちわびていた両親はもうすでこの世にはいなかった。 赤ゆっくりのために一生懸命ご飯を集めるあまり遠出してしまっていたのが原因だった。 「ゆぐっ!! ゆっ、ゆっ、ゆっ」 「むっぐぎ、ぎががっがご……」 「ゆう!! んぺっ!! ばでぃざああぁぁぁぁじっがりじでえぇぇぇ!!」 突然の雨の中を急いで帰ろうとしていたが大量の虫や草を口に抱えた状態ではそれも叶わず、ついに力尽きてしまっていたのだ。 両親を待ち続けた子供達は空腹に耐えかね今や食物庫への進入を試みていたが、結果はこのざまである。 長雨を警戒して十分に保管されていたご飯を前に、自分達の行いが仇となり餓死してしまう状況に陥っていた。 ご飯とちぇんへの執念を糧として動き続けるまりさに引き替え、れいむ達はその内の一匹は目を見開いたまま意識を失い、 もう一匹はそのれいむに頬をすりながら弱々しく歌を歌ってやっている。 外の雨のせいで近くの別のゆっくりの巣に助けを求める事も出来ず、すでに諦めきっているようだった。 そしてほどなく雨の音を聞きながら二匹は穏やかに息を引き取った。 最期に両親に会いたかった。そしていつも通り仲良く遊んで、すーりすーりして欲しかった。 叶わぬ夢を想像しながら安らかな表情でれいむ達はゆっくりできる場所に向かっていった。 ちぇんは外のゆっくり達をよそに食物庫のご飯に手を付け始めた。 まりさ達に対して恨みや憐れみといった感情は一切無かった。 自身の空腹だけがご飯を食べるための理由だった。本能のままを生きる赤ゆっくりにとってはいたって当然の行動であるし、別にまりさ達を挑発するつもりも毛頭ない。 「むーしゃ、むーしゃ、しあわしぇー♪」 しかし声に出てしまうのだ。久しぶりのご飯は味わった事のない満足感と共に幸福感も押し寄せてくる。 「「ゆがあああああああああ!!」」 食物庫の中から聞こえてくるゆっくりとできている声にまりさ達はもはや怒りで我を忘れていた。 何度も体当たりをし、幾度も罵声を浴びせ、そして無駄に体力と体皮をすり減らしていった。 じっとしていれば雨も止み外へ出られるやもしれないのに。そうすれば別のご飯にもありつけたろうに。 7/11 食物庫に保管してあったご飯は家族が四,五日は充分食べていけるだけの量があった。 ちぇんは食べては寝て、起きては食べてを二週間繰り返した。 そのうちにまりさ達の声も聞こえなくなり、心身ともに充分回復したちぇんはその体も赤ゆっくりから子ゆっくりサイズになっていた。 この大きさになれば赤ゆっくりが作った壁はいとも容易く崩す事ができ、久々の外の世界に出る事が出来た。 さして感慨はないがさながらもう一度この世に生を受けたようであった。 実際は両親を失って少女に拾われて一回目、森に捨てられてゆっくりの家族に拾われて二回目、実に三度目の生き続けるチャンスを得たわけだからもう一度どころではない。 そっと居住スペースに入ると、黒ずんだ小さい帽子と赤い小さなリボンだけが転がっている。 彼らはすでに虫か何かに食べられてしまったのだろうか。その姿は見えなかった。 ちぇんはそれらに目もくれず、明るく輝く外の世界に足を向けた。 これからは自分の力で生きなければならない事を、生き延びれるだけ強くなる事を誓いながら新しい一歩を踏み出した。 10/25 夜のとばりが降りる頃、ちぇんはゆっくりぱちゅりーと向かい合っていた。 六家族43匹にもなる中規模な群れのまとめ役であり、現在のちぇんの家族の一員であり親役を務めるぱちゅりーはいささか焦っている様子だった。 「もりのはっぱがおちてくるのがはやいわ……」 「そうなの? わからないよー」 ちぇんはひらひらゆっくり落ちているのに速いと言うぱちゅりーの言葉が理解できなかった。 「ちぇんがきてくれてからたべものあつめははかどっていたんだけど」 ぱちゅりーがむきゅーと溜め息をつくのも無理はない。 無計画なにんっしんっにより増えすぎた群れの子供達のせいで集めた食料はその日のうちにほとんどに消費されていくのだ。 そのうえ今年は冬の到来がいつもより早そうな気配を見せている。 このままでは待っているのは群れの崩壊に他ならない。ぱちゅりーは苦渋の決断を迫られていた。 「ちぇん、いつもみたいにみんなをよんできて」 ぱちゅりーはそう言うと目を瞑り何やら考え事をしはじめたようだ。 そしてちぇんはその指示に従い、巣を一つ一つ廻って親ゆっくりを集めていった。 「いいよゆっくりでていってね!!」 「ゆへへ、これであかちゃんたちとゆっくりできるんだぜ」 「ぱちゅりーといっしょじゃゆっくりできないかったよ」 「とかいはにめいれいするぱちゅりーはいなくなってね」 「ゆっ!! ぱちゅりーのごはんはおいていってね!!」 ぱちゅりーは自身の想像の上を行く彼らの言葉にもはや怒る気も起きなかった。 群れの親ゆっくり達の前でこの群れを出て行くと突然言い出したのはぱちゅりーだった。 驚いたのはぱちゅりーの言う事をよく聞き、理解し、子供も作らず、作っても体内にんっしんっをしていた二家族のゆっくり達であった。 そんな彼らがぱちゅりーを止めようとする前に残り三家族の親が晴れ晴れとした表情で次々と信じられない言葉を吐いた。 春先のにんっしんっ規制から疎ましく思い、ことある毎にねちねちと文句を言われることに苛立っていたからだ。 すっきりしたいのに、子供はかわいいのに、冬の前からずっと我慢しているのに……。 そして彼らは禁じられていたすっきりを秋に行った。植物型にんっしんっであり9,10匹の子供をそれぞれが授かる事となった。 これにはぱちゅりーは怒りを通り越して呆れるしかなかった。そしてこのことによりぱちゅりーのご飯集めの指示が激しくなった。 頑張って集めてもご飯はそんなに集まらないのに、ゆっくりお昼寝もしたいのに、もうご飯集めは疲れたのに、たまには子供とゆっくりしたいのに……。 不真面目なゆっくり達は不満をいくら積もらせてもどうすることもできなかった。 その気持ちを解決する真っ当な方法を知らなかったからだ。 それが原因となっている相手が向こうからいなくなってくれるというのだ、これ以上嬉しい事はない。 「ぜんぜんわからないよー……」 「むきゅぅ、いいのよこれで」 すでにぱちゅりーの気持ちは固まっていて、への字口を結んで決別の意思を見せた。 私がこの群れを出て行けばこのゆっくり達は間違いなく冬を越える事ができない。 ならば私は一人野垂れ死ぬ事で仲間を死に導いた事を償おう。 それがぱちゅりーの決意だった。 しかしその決心を許してくれないゆっくりがいた。 「それならちぇんもいくよー、かぞくなんだよー」 ちぇんはぱちゅりーをじっと見据えてこの主張を曲げないことを家族だからという理由で誇示した。 あの巣を脱出して以来、各地を放浪して新たに拾われたのがこの群れであり、このぱちゅりーだった。 村の長として勤めていたぱちゅりーは群れで唯一一人っきりだったから子供代わりにちぇんを迎え入れていたのだ。 「でも、ぱちゅりーについてきたら……」とぱちゅりーが牽制しようとしたが、 「うんうん、わかるわかるよー」そういうちぇんはいつもの台詞で遮った。 別にちぇんは何かを理解しているわけでもなんでもないが、別にそれでいいのだ。 ちぇんの笑顔を見ては流石のぱちゅりーもちぇんの同行を許さざるを得なかった。 そしてぱちゅりーとちぇんが群れを離れた。 その次の日から残ったゆっくり達は各々にゆっくりした。 親ゆっくり達は幼い子供達と思う存分ゆっくりすることができた。 ぱちゅりーの賛同者であったゆっくりも楽な方に流されていくのも時間の問題だった。 このゆっくり達は山の中腹付近に巣を設けていたが、そこは平地よりも二週間は早く冬がくる場所であった。 そのため冬籠もり中の餌不足は抗えぬ問題であった。 しかも巣周辺の食べられそうなものはすでに取り尽くした状態である。 遠出をしても往復に時間が掛かるため量も沢山は採れず、取ってきた分はその日の内に消える。 ならば保存してある分を食べてしまおう。ゆっくり達がそう結論づけるのはあっという間だった。 ご飯もない上冬はすぐそこまできている。何度か冬を越したゆっくりであれば焦ってもいいところだが彼らは違った。 冬の恐ろしさを知らぬゆっくりではない。冬の恐ろしさなぞすでに忘れたゆっくりなのだ。 「どぼじでごはんがもうな゛いのお゛ぉぉぉぉ!!」 「おかーしゃんおにゃかへっちゃよ!!」 「しゃっしゃとごはんもっちぇきてね!!」 巣に轟く親の絶望の叫びとご飯も満足に出せない親への不満を口々に吐き出す子供達の叫びは雪に掻き消されるという運命を辿る事になる。 10/26 一方のちぇん達も群れを離れた初日から前途多難であった。原因はちぇんの親代わりのぱちゅりーにあった。 「ごはんはどこにあるのかしら」 「わからないのー? いっぱいあるよー?」 ちぇんも負けず劣らずだが、実にこのぱちゅりー、箱入り娘ならぬ巣入りゆっくりだったのだ。 親であり、あの群れの元リーダーであったぱちゅりーの様子を見て群れのゆっくりへの指示の出し方は心得ていたが、 ご飯の採り方や危険な物を避ける知識はからっきし駄目であった。 このぱちゅりーが巣の外の世界を教えてもらう前にその親ぱちゅりーがぱちゅりー種特有の体の弱さで死んでしまい、 急遽リーダーの代わりとしてあの立場に居ただけなのだ。 そのためぱちゅりーが出していた指示自体もそれほど的確なものではなかった。 それ故かなりの無理を群れのゆっくりにさせていたのも事実だが、本人は正しい事をしたつもりでいるし、それを理解する機会ももはやないだろう。 賢いがずぼらなリーダーに振り回されただけのあのゆっくり達は、 どうせ餓死するなら最初から思うがままゆっくりしていたほうがよかったのかも知れない。 群れを離れたちぇんとぱちゅりーの二匹は何かに導かれるように山を下りていった。 丸っこい体が重力に従って坂を転がった、みたいなものだろう。 とにかくとりあえず二匹が生き延びるチャンスは拡がった。 麓の森はまだ秋深く木々の葉は色とりどりに染まりはじめ、木の実やキノコも探せばまだちらほらある状態だった。 木の実の探し方はちぇんはかろうじて把握していた。一匹でいた頃の知恵なのだ。 木の種類を葉っぱや木肌で確認すれば木の実のなる木かどうかがわかっていた。 だが惜しい事に落ち葉の下に潜む虫の居所まではわからないようで幾度も栄養価の高い食べ物を得られずにいた。 その日の食料をなんとか食いつないでいる二匹であったが、やはり冬の到来は近かった。 「どこかですをみつけないといけないわ」 「わかるよー、ごはんもあつめないとだねー」 これからなんとか二匹で冬を越えるための準備をしなければならなかった。 10/31 「ぷくぅぅ、ぱちゅりーとちぇんはゆっくりでていってね!!」 「そう、ここもだめなのね……」 巣の入り口で体を膨らましているれいむに背を向けて二匹はとぼとぼと森の中に戻っていく。 このように威嚇され追い返されるのはもう何度目だろうか。ゆっくりにとって数え切れない回数であったのは間違いない。 巣を飛び出てから五日経って未だ二匹は冬を越すための食料と何より巣の確保に手を焼いていた。 この時期にゆっくりにとって適度な大きさの空間が空いている事はほぼない。 だいたいの空間には既に住民がいるし、越冬の為かそこに他のゆっくりが進入してこないよう警戒しているからだ。 そもそも普通のゆっくり達にこの二匹を受け入れる余裕というものはない。 巣にいる家族が冬を越せるだけの食料をきっかりしか集めていないからだ。 もはやどこかの群れに迎え入れてもらう事は不可能に近い。 次第に二匹の間には諦めの気持ちが漂いはじめる。 「もうあるきつかれたわ」そう言うとぱちゅりーは重量に任せて体を横に伸ばす。 「うんうん、わかるわかるよー」 もはやいつもの事になり始めたぱちゅりーの我が侭であった。ここ最近は歩き始めて半刻もしないうちに勝手に休憩を始めるようになっていた。 ちぇんも体に染みついている『ぱちゅりーはからだがよわい』ということを理解してか一緒に歩を休める。 しかし本当のところ指示をするだけで何もしようとしないぱちゅりーに対して、ちぇんはどうすればいいかわからないのだ。 隣で口うるさく巣や、食料や、冬をどうにか越えること、また巣を出た理由や後悔などを言われ続けていたちぇんもそろそろ我慢の限界が近かった。 そんな二匹にとって招かざる客が来たのはそんなときであった。 「ゆっくりしていってね!!」 「「ゆっくりしていってね!!」」 背後から突然かけられた挨拶に脊髄反射で応えながら二匹が振り向くと、 そこには竹籠を背負った人間の男が立っていた。 二匹にとって人間は初めて見るゆっくり以外の動物だった。 本来ゆっくりが持つ人間への警戒感を全く引き出せない二匹は野生の中でも異端な部類に入るだろう。 「君たち随分ゆっくりしているね」 冬も近いというのにご飯を集めるでもなく、寒い空の下休んでいるゆっくり達に男は笑顔でそんな言葉を投げかけた。 ゆっくりからすれば誉め言葉を掛けられて二匹は照れくさく身をよじった。 「こんなところでゆっくりせずに巣の中でゆっくりしたらどうだい」 「ゆゆっ、ぱちゅりーとちぇんはすをさがしてたのよ」 「ということは家族は君たち二匹だけかい?」 「そうだよー、わかってねー」 「なんだそうか……」 「むきゅ?」 男はふむと呟き、口元に手をあてながら考え事を始めた。 二匹はこれから起こるであろうおおよその事態を知るよしもない。 そもそも人間がゆっくりにとってどのような存在であるかを、 両親や人間と関わった事のあるゆっくりが身近に居なかったため教わった事がないのだ。 そんな事情を知らない男は目の前のゆっくりが逃げないうちにと笑顔を崩さず二匹をまくし立てた。 「うちに来ればゆっくりできるよ!!」 「ゆぅ! おうちにしょうたいしてくれるの?」 「もちろんさ。うちまでは背中の籠に乗せて運んでやろう」 「よかったわちぇん。これでたすかるかもしれないわ」 「わかる、わかるよー」 どことなく生気が戻ってきたぱちゅりーは縦に伸びたり縮んだりして喜んだ。 「さてそれじゃ早速と。ほいっ、ほいっ」 男はそんなぱちゅりーとちぇんを余所目に二匹を慣れた様子で片手で掴んでは籠に放り込んでいく。 喜びをかみしめていた二匹は突如頭を捕まれて狭い籠に入れられ訳が分からない様子で叫んだ。 「むぎゅ、どおじでなげだのぉぉお」 「いだいよー、わからないよー」 「ごめんごめん。これもうちまでの辛抱さ」 背中の二匹に適当に詫びをいれて、男はさっさと自宅に帰り始めた。 ちぇんとぱちゅりーは男の家に向かう間にひとしきり文句をぶつけたが男は応える様子もない。 しかもごはんを満足に食べれていない二匹はすぐに叫び疲れてぐったりしはじめた。 籠からは丸く切り取られた空しか見る事が出来ず、さすがに心配しはじめたようでもあったが、 なによりゆっくり出来る場所に行ける事の方が勝って気分はどことなく高揚していた。 「ちぇん、なんとかふゆをこえられそうでよかったわ」 「そうだねー、わかるよー」 男に聞こえないつもりの聞こえる会話で自分たちの状況が好転していることを認識し合った。 後半に続く
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「ふたば系ゆっくりいじめ 202 そして家族の崩壊/コメントログ」 ゆっ!なかなかとかいはなえすえすだったわ -- 2010-05-25 18 09 21 思い返すと…私も子供のころ、すぐばれる下らん嘘をついたりしたな… 今だったら、その嘘が欠陥だらけだとわかる… 人間でも、ゆっくりでも、子供っていうのは目先のきかないものなんだな… -- 2010-06-19 10 32 32 まあ、子供はそれでいいんだと思うよ 子供の頃にくだらない嘘をついてるから大人になってから 子供の嘘を見抜いて叱ることができるんだし、大人になるためにはそう言う経験も必要なんだと思う しかし、このSSのシリーズは安定して面白いな -- 2010-07-17 03 32 10 ( ;∀;) イイハナシダナー こういう話はスタイリッシュな虐待と違って読んでて楽しいな -- 2010-08-02 18 34 29 面白かったわ、これはいいSS -- 2010-08-06 22 58 27 キモまりさが作者から愛され過ぎかと まりさやれいむが愛されすぎたらゆっくり出来ないよ! 優遇は希少種でやろうよ -- 2010-08-09 08 44 47 ↓れいむやまりさが優遇されるのは確かにフラストレーション溜まるかもしれんけど、 お前さんの言い草はちょっと病的だな… -- 2010-08-31 23 30 23 キモまりさブチ殺したいな。希少種であれ通常種であれ優遇されてるゆっくりはつぶしてしまいたいな。 -- 2010-09-03 13 45 06 実子を捨てるまりさは苦しみぬいて死ね キモまりさも実子に虐げられて死ね 子れいむは一番のカス、死すら生ぬるい永遠に苦しみ続けろ -- 2010-09-21 06 59 22 ↓父まりさは実子を捨てたわけじゃないだろ。 「親権を取られた&人間によって接触不可となった」だけで。 しかも親権を取られた末っ子れいむとはちょくちょく会っているらしいし。 キモまりさも優遇されてるか? 初めのうちはご飯なし、母れいむと姉妹に嫌われ一人ぼっちだったぞ。 最後にそれなりに幸せに成れたのは、姉れいむの自爆と母れいむの勝手で、 キモまりさに攻められる部分は無いと思うんだが。 他者(キモまりさ)をゆっくりさせようとした父まりさが、 一番ゆっくりしたゆっくりになれた、というオチになってて、 面白いSSに成っていると思う。 -- 2010-09-25 20 43 31 みんなの好みが千差万別で、SS作家は本当に大変だなと毎回思うが、 (善良虐待が大好きな人と、善良は幸せにならないと嫌な人がいて、どうしても荒れる作品もある) このシリーズは毎回そのバランスが絶妙だなと思う。 モチーフとして、あくまでもゆっくり同士の不幸なすれ違いで不和や事故が発生、 ゲス行為に共感できる理由やその後の不幸が書かれて、誰か一匹だけが悪役にならないのがスゴい。 多分自分が同じ話を書いても、コメントで「○○をちゃんと制裁しろっ!」でこれの比じゃないくらい荒れてると思うわ -- 2010-11-14 12 50 48 いつの日か父まりさにキモまりさが愛想を尽かされて虐待されるとかもあり得るのかな。このキモまりさ根が善良っつーか薄幸そうだし一時の幸せな時を引きずりつつ最後まで報われること無く死。そうだといいな、なんて妄想して楽しんでます。なんかね、ほんの少しでも報われるゆっくりが死ぬほど気に食わないんだよね。キモまりさ死ね。←心の底から本心。 -- 2011-01-08 02 27 31 ↓君にはこのシリーズは向いてなかったようだ。 -- 2011-01-17 00 36 33 ↓俺もこのシリーズ大好き! でもなんかキモまりさに対するそこはかとない優遇っぷりっーか・・・なんかやっぱり優遇されてるところが「死ね」とまでは思わないけどなんだかなー・・・って位には感じるものがある。 なんだかんだ言って結局のところ気に入らなかったんだなキモまりさのこと。 -- 2011-01-17 04 20 48 このシリーズは本当に大好き! -- 2011-03-07 01 00 55 これはおもしろいwwww このまんじゅうどもは賢いまんじゅうwwwwwだがそれがいいwwww -- 2011-06-02 03 44 35 ↓×3・5 俺もキモまりさが報われてるのが気に入らない。幸せになってんじゃねーよと思う。こいつが母れいむに虐待され尽して死ねばいいのにとか思う。 -- 2011-06-03 02 04 54 この賢さとか餡子能のよわさとか良い 虐待ではないが近い何かがある -- 2011-11-13 01 47 14 他者をゆっくりさせようとするゆっくりは、自らもゆっくりできる。 自己のみをゆっくりさせようとするゆっくりは、永久にゆっくりできない。 ユ=クリシテーケ(生年不詳~没年不詳) -- 2011-12-17 01 19 40 キモまりさ可愛いじゃん -- 2012-04-23 23 07 20 キモまりさめっちゃ可愛いw -- 2012-08-24 13 59 17 どおしてゆっくりたちがゆっくりしてるのににんげんさんたちはあおすじたててるの? ゆっくりしていってね! -- 2012-09-12 11 44 31 何の罪もないキモまりさ死ねとかいう奴は頭がどうかしてる。児童虐待とかしてそう。 -- 2012-09-17 03 25 20 饅頭のささやかな幸せすら認められないほど追いつめられた人達なんです・・・ -- 2012-10-03 01 18 01 どうでもいいけど、庭広い家だね -- 2012-10-18 21 29 13 作者の考え次第だろ、好きか嫌いを言うのは構わないが批判は筋が違う まりさからゲスっ気が無くなってきたな、飼ってあげたい気分だ -- 2012-12-18 17 47 27 キモ魔理沙ってキモイか? 十分可愛いと思うが? -- 2013-05-13 20 05 44 キモまりさはキモくない!! -- 2013-05-31 16 27 24 人間にもあるなあ・・・家庭不和この小説にはいろいろ考えさせられます。 -- 2013-06-09 13 21 04 接触禁止を破ったのは妹れいむってなってるけどちょっとぐちゃぐちゃになってないか? 筆者もこんがらがってるの? -- 2013-12-25 19 38 50 母霊夢は屑 それはどの世界でも共通 -- 2014-07-31 13 05 10 もう少し愛を加えて続きをプリーズ -- 2014-11-19 01 04 57 ゆっくり基準でキモいんだろ -- 2015-06-09 05 47 08 ↓×11 その通りだと思う! -- 2018-01-03 15 02 22 こういう幸せと不幸せがバランスいいのが1番すっきりー!する -- 2019-08-23 02 47 21 ゆゆっ!ちょっとながいけどいいおはなしっさんだよ! -- 2021-12-26 14 28 37
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ある日の昼時。 縁側で俺がゆっくりしていると、二匹のゆっくりまりさがやってきた。 一匹は俺が飼っているまりさだ。 近くに住んでいる知人の飼っているまりさとぱちゅりーをうらやましく思い、自分もと飼い始めたのだ。 このまりさは水上まりさを育てている人からもらったもので、どうやら帽子に乗ることが下手なのだと言う。 このままでは野性に返すか食べるしかないと言うことだったので俺が貰い受けたのだ。 「おにーさん、ただいま!ゆっくりしすぎてごめんね!」 「あぁ、おかえり。それと、すこしは反省しろ」 「ゆべっ!」 俺のまりさは昼前に帰ってくるはずだったのだが、その時間はすでに過ぎている。 もう一匹いるところを見ると外で食べてきたのだろう。 しかし、約束をやぶった上に反省の色が見えなかったので足で踏みつける。 「ゆぐぐぐうぐぐうぐ!」 「ゆゆっ! ゆ、ゆっくりやめてあげてね!」 「反省したらなー」 踏みつけられて体を凹ませた飼いまりさを野生のまりさが心配そうに見ている。 ここでは何時もの光景だが、このまりさには刺激が強すぎたようだ。 そろそろいいか。 「そらっ」 「ゆ~、ゆっくり!……ごめんなざいいいいいいい!」 「ゆっくりしてね!ゆっくりしてね!」 足をどけると元の形に戻ったまりさはすぐに顔を地面に向けた謝りだした。 その光景も異様だったのか、野生のまりさは飼いまりさにゆっくりしてねとしきりに言い続けている。 俺は冷静に飼いまりさが反省しているかを観察する。どうやらちゃんと反省しているようだ。 「……、まぁいいか。次からは気をつけろよ」 「おにーさんありがとね!」 「よかったね!ゆっくりできるね!」 地面に土の付いた飼いまりさの顔を野生のまりさが払ってあげている。 やがて二匹は仲良く庭で遊び始めた。 しばらく眺めていると二匹は帽子から取り出した木の棒で丸を描き始めた。 「ゆっゆっゆ!」 「そこはちょっととおすぎるよ!」 「まりさはへいきだよ! もしかしてとべないの?」 「そ、そんなことないよ! じゃあまりさはここにかくよ!」 「ゆゆっ!?」 丸を描き終わった二匹は丸の端に向かう。 「まずはまりさがいくよ!」 そう言うは野生のまりさ。 野生のまりさは丸をぴょんぴょんと飛んで移っていく。 「ゆっ! ゆっ! ゆゆゆ!」 「ゆ~……」 離れた丸にもぎりぎり届いたようで、飼いまりさはそれを見て悔しそうな顔をしている。 「つぎはまりさのばんだよ!」 こんどは飼いまりさの番のようだ。 俺はそうやって遊ぶ二匹を横になってみていた。 丸に入っていないと野次を飛ばしてやると二匹は面白いように反応してくれる。 やがてそれにも飽きた俺は一緒に遊び始めた。 「丸を描いてそれを飛べればいいんだよな?」 「そうだよ! おにーさんがかいてみてね!」 「よしきた」 俺は丸を描いて行く。 丸の数は多くはないが距離は遠い。 さらに左右に振って描いたのでゆっくりには飛びにくいだろう。 予想通り二匹は丸を描くたび不安そうな顔をしてくれた。 「ゆゆ……おにーさんちょっととおいよ……」 「うーん、俺にはちょうどいいけどなぁ」 「あんなにとおいととどくわけないよ!」 野生のまりさに飛べるな分けないといわれてしまった。 俺は実際に飛べることを見せてやる。 ゆっくりには遠い距離も人間の歩幅ならちょうどいい。 「どうだ?」 「ゆゆぅ……おにーさんすごいね!」 「さすがまりさのおにーさんだよ!」 野生のまりさは驚きを、飼いまりさはうれしそうな顔を見せる。 その様子に満足した俺は今度はゆっくりでも飛びやすいような距離に丸を付け足してやった。 「これならとべるよ!」 「ゆっくりみててね!」 二匹はぴょんぴょんと飛び跳ねていく。 それからも二匹はさまざまな組み合わせを飛んでいった。 面白いので丸以外の形も描いてやると、二匹は律儀にその形の中に入ろうとしてくれた。 それならばと小さい丸を描くと二匹は爪先立ちのように立てに伸びたまま着地しようとする。 しかし、その状態はきついらしく、やがてぷるぷると震えだして元に戻る。 「はいアウトー」 「「ゆぐぐぐぐ……」」 その後も二匹は小さい丸に挑戦し続けた。 「ゆゆゆ……」 「ゆっくりしてね! ゆっくりしてね!」 「ゆわああああああん!」 「もうすこしだな」 そんなまりさの悲鳴を聞き続けているといつの間にかおやつの時間だ。 今日はミカンである。 ミカンを食べながらまりさ達を見ているとまりさたちもミカンに気づいたようだ。 「まりさも! まりさも!」 「しょうがねぇなぁ」 俺はまりさ達にミカンを投げてやる。 二匹は俺の投げたミカンを上手くキャッチした二匹。 ミカンの皮は剥いていない。わざと剥かなかったのだ。 さてどうやって食べるか。俺は興味深く動きを見守った。 「ゆっくりたべるよ!」 「「!!!?」」 飼いまりさは迷うことなく皮付きミカンを飲み込んだ。 俺は余りにも期待通り過ぎて言葉が出ない。 おそらく野生のまりさも俺と同じ気持ちだろう。 「むーしゃ、むーしゃ……」 そんな俺たちの考えをよそに飼いまりさはミカンを食べ始めた。 本来ならしあわせーと言うはずなのだがその言葉がなかなか出てこない。 俺はじっとまりさの様子を見ていると、やがて飼いまりさは目に涙を浮かべはじめた。 「このみかんあまぐないいいいいいい!」 「そりゃ皮剥いてないしなぁ……」 野生のまりさも予想していた反応とは違ったものだった。 「みかんはおくすりだからにがいにきまってるよ!」 「ゆゆっ!?」 「みかんはのむとげんきになるんだよ!」 「ゆっくりりかいしたよ!」 野生のまりさはミカンを大事そうに帽子の中にしまった。 飼いまりさもまねして帽子の中に食べ残ったミカンを入れて遊び始めた。 それからも庭で遊び続けた二匹はすっかり仲良くなっていた。 「今日会った筈なのにすっかり仲良しだな」 「ゆっ! まりさたちはなかよしだよ!」 「そうだよ! まりさとまりさはともだちだよ!」 二匹はお互いの頬を摺り寄せて俺の返答に答える。 見た目もそっくりな二匹は兄弟のようだった。 「ゆ~、そろそろおうちへかえるよ!」 「ゆゆっ! もうかえっちゃうの!?」 「もうくらくなるからね!」 「じゃあぼうしのこうかんだね!」 「こうかんだよ!」 「帽子の交換?」 今たしかに二匹は交換と言った。 帽子というのは被ってる黒い帽子のことだろう。 水の上に浮いたりいろいろな物が仕舞えたりと便利な帽子だ。 「大事なものじゃなかったのか?」 「だいじなものだからこうかんするよ!」 「ともだちだからだいじなものをこうかんするよ!」 「なるほど」 二匹は帽子をはずして口で咥え、交互に頭に載せてあげている。 「ゆぅ~、ぴったしだよ!」 「まりさのぼうしもとってもゆっくりできるよ!」 「「きょうからあたらしいまりさ!」」 二匹は新しくなった帽子の感触を確かめている。 このままだと野生のまりさが帰ってしまう。 俺は新しい帽子に意識を向けている二匹に気づかれないように後ろから近づいた。 そして、 「ひょいひょいっと」 「ゆっ? まりさのぼうじがあああああああああ!」 「かえしてね! ゆっくりしないでかえしてね!」 「どーしよっかなー」 俺は二匹が力いっぱい飛び跳ねても届かないように帽子を高く持ち上げる。 しかし、本当にそっくりな帽子だな。 「よし、それならじぶんのぼうしがどっちか分かったら返してやるよ」 「「ゆゆっ……」」 「こういうことだ」 そう言って俺は帽子を二匹の前に出す。 すぐに野生のまりさが飛び掛ってきたが軽く交わして腕で叩き落してやった。 「ゆぐぐ……かえしてね!」 「まりさだいじょうぶ?」 「だから、どっちか当てれたら返してやるって」 「そんなのかんたんだよ!まりさのはこっちだよ!」 「まりさのはこっち!」 野生のまりさは右手に、飼いまりさは左手に向かった。 取ったときとそのままにしていたのだから簡単に分かる。 「よし、ルールは分かったな」 「ゆっくりりかいしたよ!」 「はやくかえしてね!」 「よーし」 俺は意気込む二匹を笑って、両腕をゆっくりから隠れるように背中に持っていった。 とたん、まりさ達の顔に焦りが出始める。 「ゆゆっ!」 「それじゃわからないよ!」 「んー。じゃあこれはどっちのだ!」 俺はゆっくりの抗議を無視して一つの帽子を前に出した。 もう一つは隠したままだ。 「ゆゆっ! これはまりさのだよ!」 「ちがうよ! まりさのだよ!」 「ゆぅー……おにーさんもっとよくみせてね!」 「みせてね!」 「いいとも」 俺は出した帽子をまりさの前においてやる。 「どっちか分かったら俺に言いにこい」 「ゆふふ、ゆっくりりかいしたよ!」 「あと勝手に持って行ったらもう一つの方は破って持って逃げたやつは潰すからな」 「ゆぐっ!?」 よほど大事なんだろうが、逃げてもらっては楽しめない。 念を押して俺は縁側に腰掛けた。 二匹は一つの帽子を左右からにらんでいる。 「ゆゆっ、まりさのにおいがするよ!」 「さっきこうかんしたからでしょ!」 「ゆっ、そうだった!」 「ここのきずはまりさのぼうしにあったよ!」 「まりさのぼうしはさっきまでまりさのだったよ!」 「ゆ、ゆゆぅ……」 二匹は変えたばかりの帽子の特徴がどちらのものだったか混乱しているようだった。 持ち上げて被ってみたり、回してみたり。 伸びたり、縮んだり、転がったりして帽子がどちらのものだったか必死に調べている。 ゆっくりに取って飾りはそれほど大事なものらしい。おそらくゆっくりできなくなるのだろう。 俺はニヤニヤと二匹の様子を見て酒を飲んでいた。が、やがて飽きてしまって船を漕ぎ出したしまった…… 「…っゆ。ゆっくりおきてね!」 「うるさいなぁ」 「ゆゆっ! おきたね!」 「これでゆっくりできるよ!」 二匹が顔を揺すって起こそうとしていた。まだ眠いのだがもう外は暗くなり始めていた。 そして二匹に顔に乗られて俺は完全に目を覚ました。 「どうしたんだ?」 「ゆうううう! わすれないでね! わすれないでね!」 「そうだよ! ぼうしかえしてね!」 「あー。わすれてたな」 「「わすれないでねえええええええ!!」」 二匹が俺に体当たりしてくる。 そういや、もう一つの帽子どこにやったっけか。 「ゆ゙あ゙あ゙あああああああ! おぼうしがあああああ!」 「あやまってね! あやまってね!」 帽子は俺が背中に踏んでいた。 道理で逃げなかったわけだ。 謝れとわめく二匹には当然無視で通す。 「それで、わかったのか?」 「もちろん、こっちはあっちのまりさのものだよ!」 「そおだよ! これはまりさのものだよ!」 二匹の結論はこれは野生のまりさのものということだった。 何が決定打になったのか分からないが俺は返答する。 「おめでとう。正解だ!」 「やったね! まりさ!」 「これでかえれるね!」 二匹は飛び上がって体全体で喜びを表現していた。 正解といった帽子。実はすでにどっちがどっちだったか覚えていない。 というか、覚えるつもりがなかったといったところか。 どうせ同じだからばれないと思ったが、まさか本当に気にしないとは。 俺はつぶしてしまった帽子を形だけでも整えてやって俺の飼っているまりさに戻してやる。 「これでもとどおりだね!」 「ゆっくりできるね!」 「そうだn……ゆっくりしてるばあいじゃなかったよ!」 「ゆ?」 「はやくかえらないとくらくなっちゃうよ!」 「それはたいへんだね!」 「あぁ、ちょっとまってくれ」 「ゆゆ?」 「虫食いが酷い野菜があるからそれも持って帰ってくれ。捨てるの面倒だし」 「ゆゆぅ~! とってもおいしそうだよ!」 野生のまりさはスィーに乗って森に帰って行った。 残ったのは俺と飼いまりさのみ。 俺はまりさを膝に乗せてやる。 「とってもゆっくりできるよ!」 「その帽子が自分のじゃなくてもゆっくり出来るんだな」 「ゆゆゅ、なにいってるの? これはまりさのぼうしだよ!」 「でもさっきは適当に答えただけなんだ。ほんとは向こうがお前のだったかもしれない」 「そ、そ、ぞんなあああああああああああ!」 「おお、ゆかい、ゆかい」 まりさは帽子が自分のものじゃないと言われてから震えていた体をさらに激しく震わしだした。 俺はもうどっちかわからない帽子を潰しながらまりさを宥めてやる。 帽子交換はよくて勝手に取り違えるのはダメとはどういうことなんだろうか。 ゆっくりが考えていることは良く分からない。 まぁもし、さっきのまりさと会えば交換できるだろう。 野生のゆっくりは死にやすいからその確率は低いだろうし、実はこの帽子が本物かもしれないが。 ともあれ、しばらくこれで楽しめそうである。 と、思ってたのが甘かった。 「おに゙い゙ざあああああああああん!」 「ど、どおしたんだ!?」 「ゆっくりー!?」 「まりざのおうぢれいむにどられぢゃっだああああああああああ!」 「「…………」」 この反応は予想外だった。 まりさも帽子が帰ってきた嬉しさとお家を取られたまりさをかわいそうと思う気持ちが渦巻いてなんとも言えない顔をしている。 こうして、俺は二匹のまりさを飼うようになった。 今まで書いた作品 ゆっくり水攻め ゆっくりの川流れ 天井のゆっくり ゆっくりまりさの水上生活 ゆっくり訓練 ぶるぶる とりもち 子ゆっくり きめぇまる ゆっくりがんばるよ さらちくび 冬のゆっくり 親れいむのがんばり 子れいむのがんばり しろくろ ちぇんいじめ ほんのちから ゆっくりさせる ゆっくり消しゴム このSSに感想を付ける
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家出まりさの反省 55KB 観察 自業自得 家出 『飼いゆっくりれいむ』おまけ ・『ふたば系ゆっくりいじめ 376 飼いゆっくりれいむ』で登場した元飼いまりさが主役です とはいっても前作は読まなくても問題ないと思います ・本作で出てくるのうかりんは、全員媚薬を飲まされてローターを入れられています そんなそぶりを見せずに働くのうかりんに萌えて下さい 『家出まりさの反省』 D.O 「はぁ・・・、困ったわ。」 人通りの多い町中で特大の溜息をついているのは、 湯栗町に校舎を構える学校、湯栗学園小等部の英語教師、美鈴先生だ。あだ名はめーりん先生。 彼女の溜息の原因は、小5の頃にはDカップを超えていた、この大きな胸が邪魔で邪魔で・・・ というわけではなく、右手に提げているペットキャリーバッグ、その中にいる、彼女の飼いゆっくりだ。 「ゆぅん!さっさとだして、あまあまよこすんだぜ!このくそばばぁ!!」 「あーあ。なんでこんなになっちゃったんだろ・・・。」 このまりさだが、無論元からこんな態度だったではなかった。 ゆっくりには定評のある虹浦町でも最大手のゆっくりショップで買ってきた、正真正銘の銀バッジ赤まりさだったのである。 元気過ぎる点はあったものの、人懐っこく素直で可愛かったまりさ。それがなぜ? 彼女とまりさの出会いは今から2か月ほど前にさかのぼる。 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− 「あぁ~・・・うらやましいわぁ。」 ここは湯栗学園の敷地内にある合宿所・・・のはずが、なぜか職員寮になってしまった建物。 めーりん先生は、その窓のカーテンの隙間から、中にいる人影を熱心にのぞきこんでいた。 視線の先の人物は、学校管理を任される公務ゆっくり、ゆうかりんとふらんちゃん以外で、 唯一この職員寮に住んでいる家庭科教師・優宇河先生だ。 教師内では最年少に近い二人、年の差も一年、バストサイズではめーりん先生がやや優勢。 密かに学園内の人気を二分しているライバル、とめーりん先生が一方的に思い込んでいる相手だったりする。 ちなみに生徒からはそれぞれ『めーりんちゃん』、『優宇河先生』と呼ばれている。 『優宇河先生、さようなら!』 『めーりん、じゃーなー!』 などとあいさつされるたび、めーりん先生は自分の方が生徒と仲良くなれていると思っていたようだが、 両者のキャラクターやら受ける尊敬の度合やらの違いは、これだけでもわかってもらえると思う。 脱線してしまったが、そんな彼女が今羨ましがっているのは、 優宇河先生がぺにぺにを指で弾いて遊んでいる、2匹のまりさについてであった。 「ああ、ゆっくりってあんなに可愛かったのね。 ゆうかりんやふらんちゃんが特別優秀だと思ってたけど、あのまりさ達なんて、拾ってきたって言ってたわ。 生徒たちより言うことよく聞くし、素直でいい子なのよねぇ。ああー、私も欲しわぁ。」 と、いうわけで、その日の夕方ゆっくりショップに駆け込んだめーりん先生は、 くりくりとした瞳のとてもきれいな赤まりさを、給料の1割をはたいて購入したのであった。 「おにぇーしゃんがまりしゃのかいぬししゃんなのじぇ!?ゆっくりおねがいしましゅのじぇ!」 「きゃー!やっぱりかわいいわー!よろしくね、まりさ。」 「・・・ぇすので、銀バッジと言っても、大きくなるまではきちんと躾を・・・あの、聞いてます?」 めーりん先生は、思い違いをしていた。 ゆうかりんやふらんちゃんは特別優秀な上に厳しい訓練と選別を受けてきた、一流の公務ゆっくりなわけだが、 まりさ達にしても生粋の野良としての経験と、その厳しい世界で代々生き延びた賢明さを併せ持った、これまた特別製であったのだ。 加えて言うと、優宇河先生との指導者としての個性の違いにも気づいていなかった。 そして現在。 めーりん先生がすっかり成長したまりさを連れてきたのは、まりさを購入したゆっくりショップである。 「くそばばぁ!とっととだすのぜ!いたいおもいしないとわからないのぜ!?」 「という感じで・・・。」 「いやー、またずいぶんと調子に乗らせましたね。ウチで販売した中じゃ、ちょっと珍しいくらいですよ。」 まりさのお帽子にかつてつけられていた銀バッジはもうない。 銀バッジ登録の更新試験に落ちてしまったためだ。 バッジのあった場所にはうっすらと傷がある以外、なにも存在しない。 「・・・それで、お値段なんですけど。」 「えー、この状態から銀バッジの再調教となりますと、2週間で15万3千円になります。」 「うぇっ!嘘ぉ!」 「赤ゆっくりをゼロから調教するなら、大した手間ではないんですが、もう成体ですしねぇ。 一度人間をなめてしまうと、よほどのトラウマを植え付けないと元の関係は築けないんですよ。」 「いや、だからってこの金額は・・・。」 「それに、調教師だって再調教を専門とする者は少なくて。 相当高度な虐た・・・調教技術がないと心身に、目に見えるような傷を残すこともありますし。 調教を受けるゆっくりの可愛さと命を保証するための、必要な経費だと思ってください。」 「うーーーーん・・・。ちょっと考えます。」 「・・・弱った。いくらなんでも教員がポンと出せる金額じゃないわ。」 「すぴぃー、すぴぴぃー!ゆっくりさせろぉ・・・」 「寝言もゆっくりしてないわね。」 金の問題はもちろんあるが、だからと言ってこのまま放置するわけにもいかなかった。 実は昨日も、食事の用意を少し遅れただけで、授業計画やら教科書解説書やらをうんうんまみれにされたのだ。 その前は携帯電話を浴槽に放り込まれ、、さらに前は優宇河先生の生着替え写真に歯形をつけられた。 「らじぇ・・・らじぇ・・・」 「ん・・・ああ、ウチのまりさにもこんな時期があったわねぇ。・・・らじぇまりさ、5万・・・?」 ゆっくりショップのショーウィンドウには、気の優しそうな赤ゆっくり、しかも帽子に輝くのはキラキラの金バッジだ。 今のまりさより値段は張るが、再調教代ほどではなく、ましてこれから起こるであろう悪行による損害額も考えるとややお得。 そもそもめーりん先生は、ゆっくりに対して癒しを求めていたので、 ゲスまりさからの被害はこれ以上ごめんこうむるところだった。 めーりん先生の頭にはこの時、いくつかの選択肢が浮かんだ。 1.躾失敗の責任は果たすべき。まりさ再調教に15万払う。 2.ゲス化したまりさはこの際諦める。ゲスまりさは保健所行きにして、らじぇまりさ購入。 3.もうゆっくりは飼わない。ゲスまりさはおいしく料理の素材にする。 4.いっそ胴付きとかの賢い希少種を購入してみる ・・・・・・。 めーりん先生は、結局どれも選べず、一番やっかいな道を選んでしまった。 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− めーりんお姉さんの選んだ道、それは、まりさは飼いつつ、らじぇまりさも購入、という物であった。 とりあえず、ゲス化したまりさの方は自分でしっかり教育しなおすとして、 自分の癒しのために、らじぇまりさを購入。 らじぇまりさの素直な行動を見本にしてもらって、まりさにも反省してもらおうと言う計画でもあった。 そんなもの、上手く行きっこないのだが・・・ これに面白くないのはまりさである。 「らじぇ!らじぇ!」 「ほーら、いい子ねー!あまあまあげるからね!」 「らじぇ!!」 「(ゆぎぃぃぃぃ・・・あまあまはぜんぶまりさのなのにぃぃいぃ!!)」 「はーい!ボールさん投げるから、取ってくるのよー!『ぽーい!』」 「らじぇ!らじぇ!」 お姉さんが放り投げたピンポン玉を、ぽにょぽにょと跳ねて追いかけるらじぇまりさ。 その前に、まりさが立ちはだかる。 「ゆぎぃぃいいい!!このぼーるさんは、まりさのおもちゃなのぜぇぇええ!!」 「らじぇぇぇ!?」 「こらっ!まりさ!オモチャを独り占めしちゃだめでしょ!!」 「なんでそんなこというのぜぇぇえええ!?」 夜寝る時も、これまではまりさの定位置だった、めーりんお姉さんの胸元にはらじぇまりさがいる。 「そこはまりさのすーやすーやぷれいすなのぜ!!さっさとどくのぜぇぇ!!」 「らじぇぇぇ!?らじぇ・・・」 「こらっ!!まりさはお姉さんなんだから、自分のベッドで寝なさい!」 「ゆぎぃぃぃぃいいいい!!」 これまで、自分の言う事を聞く奴隷だったお姉さんが、今では新入りの赤まりさの奴隷になってしまった。 しかも、自分だけのあまあまも、自分だけのおもちゃも、自分だけのゆっくりプレイスも、全部侵略されていく。 まりさの中に蓄積されていく不満、不安。 そしてある日、そんな生活はついに破局を迎えたのであった。 パリンッ!! 「ゆぴぃぃぃぃいいい!!」 「ゆゆっ!?なんなのぜ!?」 らじぇまりさが子ゆっくりサイズにまで成長した頃、その事件は起こった。 らじぇまりさが、花瓶を倒して割ってしまい、その破片であんよを切ってしまったのである。 らじぇまりさも赤ゆっくりの頃はさほど行動的でもなかったが、子ゆっくりまで育った事で、 家の中全体を歩き回れるほどの体力もつき、好奇心もそれに合わせて大きくなっていっていた。 ゆっくりの飼い主が一番怪我に気をつけなければいけない時期である。 行動範囲が広がったことではしゃぎまわる子ゆっくりは、家の中の家具でも物でも、何でもいじりまわす。 その危険性を一つ一つ教えてやり、危ない目に合わないように教育することは、飼い主の重要な仕事の一つなのだ。 「らじぇぇぇぇ・・・いぢゃいのじぇぇぇ・・・」 「ゆわぁぁ。いたそうなのぜぇ。ぺーろぺーろ。」 日頃の恨みはともかく置いておき、傷をなめてやるまりさ。 そこに、騒ぎを聞いためーりんお姉さんが駆けつけてきた。 「うわっ!まりさ、何やってるの!」 「ゆゆっ!?このちびが、かびんさんをわったのぜ!けがしてるのぜ!」 割れた花瓶、あんよを切ったらじぇまりさ、側にいるまりさ・・・ 残念ながら、めーりんお姉さんの出した結論は、まりさにとって最悪の物であった。 「嘘ついちゃだめでしょ!!まりさはおねえさんなのに、おちびちゃんのせいにするの!?」 「・・・ゆぎぃぃいいいい!!なんでしんじないのぜぇぇえええ!!」 自業自得ではあるが、少々酷な仕打ちではあった。 そしてこのめーりんお姉さんの態度は、不満をため込んでいたまりさに対して、最後のひと押しとなってしまったのであった。 「ゆぎぃぃぃいいい!!!もうがまんできないのぜぇぇええ!!」 「まりさ!?」 「どれいのばばぁがどんなにあやまっても、もうゆるさないのぜぇええ!!もうにどとかおもみたくないのぜぇぇええ!!」 「ちょっ・・・まりさ!!」 まりさはそう叫ぶと、たまたま半開きにしてあった、庭に面した窓から外に飛び出していった。 ちなみに、不用意に窓を開け放しておかないのは、ゆっくりのみならずペットの飼い主の基本的な注意点である。 「まりさ、待って・・・!!」 めーりんお姉さんも庭に飛び出したが、 まりさはすでに、庭の生け垣の隙間から外に飛び出しており、姿を完全に消していた。 周囲を見渡しても、まりさの気配はすでにない。 「・・・どうしよ・・・」 こうして、まりさはめーりんお姉さんを見放し、自分は自由な外の世界へと羽ばたいていくことにしたのであった。 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− まりさは、おうちを飛び出すと、好奇心の赴くままに町中を練り歩いた。 これまでペットキャリーバッグの中から見ていた景色。 それが今では自分のあんよの届く場所にあるのだ。 それにしても、と思う。 「ゆふーん。まりさがいちばんゆっくりしてるのぜ!どいつもこいつもゆっくりしてないのぜ!」 町中は、ゆっくりで溢れていた。 電柱の影に、裏通りに、ビルの隙間に、どこを向いても、どこの行っても視界にゆっくりが存在しないことは無い。 だが、その一匹として、まりさのゆっくりっぷりにかなうものはいなかった。 薄汚れたリボン、虫や草のクズがついたお帽子、あんよは黒ずみ肌は黒ずみ汚れている。 生まれたての赤ゆっくりですら、まりさの清潔さにはかなわないであろう。 まりさは、それが飼い主の保護と努力によるものであることを気付いてはいない。 町中を歩いているうちに、小さな広場にたどり着く。 そこにもまた、ゆっくり出来ていない野良ありすの一団がいた。 「みゅほぉぉ!!みゅほぉぉぉ!!」 「おちびちゃん!それじゃあとかいはになれないわよ!!」 「ゆぅん。むぢゅかしいわぁ。」 「よくみててね!・・・むほぉぉぉぉおおおお!!!」 「しゅ、しゅごいわ・・・おにぇーしゃん、とってもとかいはにぇ・・・」 「(なにやってるのぜ・・・きもちわるいのぜ。)」 一方、都会派教育中のありす達もまりさに気がつく。 「ゆぅ、あのまりしゃ、とってもとかいはにぇ!しゅっきりしちゃいわ!!」 「・・・だめよ。あのまりさはゆっくりできないわ。」 「ゆぅぅ?どうしちぇ?」 「あのまりさ、きれいすぎるわ・・・きっと『すてられゆっくり』よ!」 「ゆぅぅぅ?」 「うふふ。おちびちゃんにも、そのうちわかるわ。でも、これだけはおぼえておいてね。 『すてられゆっくり』は、とってもゆっくりできないのよ。」 「わきゃらにゃいわぁ・・・」 その会話は、まりさの耳(?)にも届いている。 「ゆっくりしてない『のら』が、なにいってるのぜ!へんなこといってたら、ゆっくりできなくしてやるのぜ!!」 「ゆぁぁあああん!ゆっくちできにゃいわぁぁ!!」 「おちびちゃん、もういきましょう。ゆっくりできなくなるわよ。」 都会派ありすは赤ありすを連れて広場を去りながらも、まりさの方をチラリ、と一瞥した。 都会派ありすだけではなく、野良の成体ゆっくりは皆知っている。 飼いゆっくりは、野良とは比較にならないほど清潔な肌と飾りを持っていることを。 だが、飼い主を連れずに町を歩いている、飾りにバッジをつけていないゆっくりは、『捨てられゆっくり』であることを。 『捨てられゆっくり』は、初めのうちは美ゆっくりだが、無能で、ゲスで、人間さんにもゆっくりにも迷惑ばかりかける。 下手に近づくと、自分達だってロクな目に合わない。 だから野良ゆっくりは、『捨てられゆっくり』からなるべく距離を取り、無視するようになったということを。 まりさはそんなことなど、うかがい知るはずもない。 先ほどまでありす達がぺにぺにをしごいていた土管の上で日向ぼっこをしながら、 新しい奴隷になる人間を探さなければ、などとぼんやり考えていた。 まりさは、運がよいゆっくりだったのであろう。 本来はまずあり得ないほどの希少なチャンスが、この、昼寝中のまりさの元に転がり込んできたのであった。 「お、野良にしちゃ、キレイなゆっくりだな。」 「ゆぅん!とってもゆっくりしてるね!!」 「すーや、すーや・・・ゆゆっ!?なんなのぜ!」 突然日陰になったのを不審に思って目を開けると、まりさの前には一匹のれいむを連れた、 眠そうな顔をした人間さんが立っていた。 「お前、野良?」 「ゆゆっ!?まりさをそこらののらといっしょにすんななのぜ!!」 「ふーん?まあ、どうでもいいか。バッジ無えし。」 「なにいってるのぜ?」 「いやな、ウチのれいむが一匹じゃ寂しいってな。お前、このれいむと結婚するなら飼ってやるけど。どうだ。」 「れいむも・・・かっこいいまりさと、ずっとゆっくりしたいよぉ。」 「・・・・・・。(ゆぅぅ、まぬけそうなにんげんさんなのぜ。このれいむもばかそうなのぜ。ちょうどよかったのぜ。)」 「・・・ダメならいいや。じゃあな。」 「ま、まつのぜ!ゆふん!そんなにまりさをかいたかったら、かわせてやってもいいのぜ。」 「ゆっくりー!まりさ、ずっとゆっくりしようね!」 「ゆん!なかなかゆっくりしたれいむだから、とくべつにすっきりしてやってもいいのぜ。」 「・・・なんでもいいや。んじゃ、俺の家に行くぞ。」 こうしてまりさは、野良生活に堕ちない最後のチャンスを手に入れたのであった。 「ゆぅぅ~!とってもはやくてきもちいいのぜ~。」 自転車に乗せられて、人間さんの家までの快適な旅を終えたまりさは、 広大な畑の端にある林に囲まれた、古風な木造家屋の庭に案内された。 庭はゆっくりにとってはなかなか広く、草は短く刈り込まれ、庭の柵の向こうには林も広がっている。 まりさも先祖をたどれば、森や山の中で生活していたゆっくりである。 自然に近い環境に囲まれ、何やら胸躍る物を感じていた。 「ゆふぅぅうん!とってもゆっくりしてるのぜ~!きにいったのぜ!」 「そうか。なら良かった。んじゃ、れいむと仲良くやってくれ。」 なんだかんだ言っても、新生活に不安のあったまりさであったが、 あまりにもすんなり事が運んだので、増長するのも早かった。 「ゆぅ~ん、まりさ。すーり、すーり。」 「ゆへぇぇ!いいからとっととまむまむをむけるのぜぇ!『ぼよぉぉおん!』」 「『ごろんっ』ゆぅ!?もっとゆっくりしてぇ!」 「しったこっちゃないのぜ!まりさのぺにぺにをおみまいしてやるのぜぇ!!」 ずぼぉっ!ずっぽずっぽずっぽずっぽ・・・ 「ゆぁーん、いだいぃぃぃい!らんぼうすぎるよぉ。もっと、ゆっぐりぃ!」 「ゆっふっ!ゆっゆっゆっゆっゆっゆっすっきりぃぃぃいいい!」 「ずっぎりぃぃ。」 まりさにとっても初体験である。 れいむは野良程薄汚れていなかったこともあり、まりさから見てもそこそこ美ゆっくりだった。 かねてから興味のあった『すっきりー』の味は、なかなか満足できた。 ともあれ、これで初すっきりーも終え、まりさとれいむは立派なつがい(笑)。 まりさも晴れて飼いゆっくりに復帰である。 「ひどいよまりさ・・・」 「ゆふぅ。ひとしごとおわっておなかがすいたのぜ。にんげんさん、とっととごはんをもってくるんだぜ!」 まりさは、奴隷である人間さんに、当然の権利としてご飯を要求する。 だが、人間さんの態度は、まりさの望むものではなかった。 「その辺のを適当に食え。」 「ゆゆ!?なにいってるのぜ。ゆっくりふーどさんなんて、どこにもないのぜ。」 「草があるだろ。」 「な・・・なにいってるのぜぇぇ!くささんはごはんじゃないのぜ! ふーどさんがないならけーきさんでもいいのぜ!はやくもってくるのぜ、くそじじぃ!」 「ゆぅ。なにいってるの?おにーさんにあやまってね。くささんはおいしいよ。むーしゃむーしゃ。」 伴侶のれいむは、当然と言うようにそこらの雑草をむしゃむしゃ食っている。 「ゆぎぃぃぃいい!もういいのぜ!はやくおうちにいれるのぜ!べっどですーやすーやするのぜ!」 「そこに家ならあるだろ。」 「な・・・なにいってるのぜぇ!これはごみばこさんなのぜ!くさくてきたないのぜ!」 「ひ、ひどいよまりさ!おにーさんがれいむにくれた、ゆっくりできるおうちだよ! それに、れいむがいっしょうけんめいおそうじしたんだよ!ゆっくりあやまってね!」 伴侶のれいむは何の違和感も持たずに、 まりさが以前住んでいためーりんお姉さんのおうちでは生ゴミ用のポリバケツとして使われていた、 文字通りのポリバケツの中にモソモソと潜り込む。 まりさの態度に、人間さんの表情も曇る。 人間さんにとってゆっくりと言えば、文句を言わずに生ゴミを食べ、 花壇用の肥料としてうんうんを生産するコンポストなのだから、それも当然だろう。 この時点ですでにまりさは、人間さんにとって有益な『コンポスト』から、必要のない『モノ』になり下がっていた。 「・・・いいよ別に。文句があるなら勝手に出ていけば。」 「ゆふん!まったく、ばかなじじぃとゆっくりしてないごみれいむのほうが、このおうちからでていくのぜ! ゆっくりしたまりささまが、とくべつにこのおうちをつかってやるのぜ!」 だが、まりさは、その人間さんの空気の変化に気付かない。 当然と言わんばかりに人間のおうち明け渡しを要求する。 以前の飼い主であるお姉さんの時は、カッとなって自分からおうちを出ていってしまったが、 考えてみれば、まりさがおうちから出ていくというのはおかしいのだ。 「ふーん・・・。れいむ、どうやら一緒に暮らすのは無理そうだが。」 「ゆぅぅぅぅ・・・ゆっくりできないまりさだよぉ。」 「おぼうしかえしてね!まりさのおぼうし・・・ゆぁぁああ!!おぼうしなげないでぇぇぇえ!!」 「子供は大事に使ってやる。二度と帰ってくんなよ。じゃあな。」 ぽーい・・・ 「おぼうしさん、ゆっぐりおりでぎでぇぇぇぇ・・・・・・」 まりさがおうち強奪宣言をして2分後、人間さんはまりさのお帽子を取り上げ、フリスビーの要領で畑に放り投げた。 そして、まりさがお帽子にたどり着いた頃には、人間さんのおうちの玄関は固く閉ざされていたのであった。 それは、まりさが、今度こそ本当の意味で『捨てられゆっくり』になった瞬間であった。 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− だが、まりさは人間さんのおうちの玄関が閉ざされたことを確認する機会はなかった。 なぜなら、まりさがお帽子に追いついた、作物も収穫済みの畑のど真ん中で、 ちょうど森から下りて来たのであろうゲスゆっくりの集団に鉢合わせしていたからである。 「いいからだしてるわぁ。」 「おぼうしもぴかぴかだよー。」 「ちょうどたまってたみょん。」 集団は、ゲスありす、ゲスちぇん、ゲスみょん。 その視線は、いずれもまりさを品定めするように、お飾りからあんよまで舐め回すように動いている。 「な、なんなのぜ!まりささまにたてつくきなのぜ?」 だが、まりさの虚勢など何の意味も持たなかった。 「ゆっぎ『わかるよー』はなすのぜぇ!はな『うごいたら、いたいいたいだみょん。』ゆっぎゅぅぅ・・・。」 背後からありすとちぇんに抑えつけられ、みょんには鼻先(?)に棒を突き付けられた。 これまで甘い世界で言うことをなんでも聞く人間さんに守られていたまりさの抵抗など、 有能無能問わず、野生に生きるゆっくりにとって何の意味も持たなかった。 そして、 「むほぉ。きれいなまむまむねぇ。ありすがとかいはのあいをあげるわぁ!」 「ゆっへっへぇ、わかるよー。ちぇんたちにものこしてねー。」 「たっぷりかわいがってやるみょーん。」 「やべでぇぇぇええ『ずぷっ!』ゆぴぃぃぃいいいい!!」 「むほぉぉぉぉおおお!!とってもとかいはな、まむまむねぇぇえええ!!ずっぎりいいい!!」 「ゆひぃぃぃ!ずっぎりぃぃぃぃ・・・」 「とってもとかいはなすっきりーだったわ!まりさったらとってもいんらんね!」 「まりさのばーじんがぁぁ・・・ゆぁぁ・・・」 こうしてまりさの、まむまむによる初すっきりーは、まりさ自身がれいむに対して行ったのと同様、 ムードとは無縁の物となった。 そして、望まぬすっきりーにより、にんっしんしたまりさは瞬く間にボテ腹になる。 「ゆぅぅ・・・まりさのおちびちゃん・・・」 だが、れいぱーによるれいぽぅが、この程度で終わるはずもない。 「むほぉぉおお!!2かいめよぉぉぉおお!!」 「や、やべでぇぇぇええ!!おぢびぢゃん、ゆっぐりぢぢゃうぅぅぅううう!!」 どすっ!! 「むほびゅぅっ!!」 そのとき、ありすの側頭部に突然衝撃が走った。 衝撃により吹き飛ばされたありすは、まりさのまむまむにぺにぺにを残して、 2メートルほど先まで転がり、失われたぺにぺにの付け根を眺めて茫然としている。 そこには一人のお兄さんがいた。 人間から見れば、とてもお兄さんとは言えない。 おそらく50代ではあろう、頭髪がすっかりはげ上がり、 無精ひげがうっすらと伸びる顔には深いしわが刻まれている。 服装もスーツがすっかりくたびれて、猫背気味の姿勢と合わせて疲れたような印象を受ける。 お兄さんは、丸見えになったありすのあんよに容赦なくつま先蹴りを浴びせる。 ドスッドスッドスッドスッドスッドスッ! 「ゆぴぇ!び!ぴゅ!ぶ!びゅ!びっ!」 しゃべらせる暇も与えず、しかも殺してしまわないように蹴り続ける。 3分ほどひたすら蹴る音と、ありすの『げびゅっ!』という叫び声だけが響き続けた。 お兄さんの足が止まった頃には、微かにうめき震えるボロ饅頭となったありす。 レイプを邪魔されたと思ったらこの有様で、何が起きているのか理解できずに、残る2匹のゲスはそれを茫然と見ていた。 そして、それは明らかな失敗であった・・・ お兄さんはありすの処置を終えて2匹の方を振り向くと、 「ゆ・・・ゆっくりしていってねー・・・」 「ゆっくりしてみょーん・・・」 表情一つ変えることなく、 残り2匹にもありすと同じ仕打ちを与えたのであった。 「びゅ・・・ぴぅ・・・・・・」 10分後、あんよをぐしゃぐしゃに蹴り潰された3匹のゲスが、まりさの目の前に転がされていた。 お兄さんは、虫の息の饅頭達から飾りを取ると、両手でぐしゃぐしゃと丸め、靴にこびりついた餡子をふき取り、 ゲスありすの元ぺにぺにの傷跡にねじ込んで、まりさの方を振り返った。 「あ・・・ありがとうなのぜ、おにいさん・・・。」 お兄さんと呼ばれたオッサンは、表情一つ浮かべずまりさを眺めていたが、 やがてまりさを両手で抱えると、一言も発することなく自分の家へと帰って行ったのであった。 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− 「ゆぅ~・・・こわかったのぜぇ・・・。」 お兄さんのおうちの地下は、広さ8畳ほど、打ちっぱなしコンクリートの壁と床で、天井には照明1つ、 机が一台あるだけの、簡素な部屋であった。 「でも、やっぱりまりさはえらばれたゆっくりなのぜ!」 お兄さんは、まりさが手も足も(?)出なかったゲス達をボロ饅頭に変えてしまった恐ろしい人間さんだったが、 まりさを助けてくれたということは、どうやらまりさの奴隷希望ということらしい。 「ゆっくりできないすっきりーだったけど・・・おちびちゃん・・・」 すっかり大きくなってしまった自分のお腹を眺めるまりさ。 まりさは父親になることが望みであったので、2重の意味でショックだったが、 そうは言っても、にんっしんした以上、おちびちゃんに罪は無い。 まりさは自分が腹を痛めて産む以上、おちびちゃんをゆっくりと育てる決心をしていた。 このあたり、まりさは飼いゆっくりとして品種改良された、良餡のゆっくりではあった。 「ゆぁぁぁ、おぢびぢゃん、うばれるぅぅぅうううう!!」 それから2時間後。 早くもまりさは産気づいた。 通常であれば、にんっしん期間の短い植物型出産でも数日はかかるのだが、 れいぽぅされた場合極端ににんっしん期間が短くなるという性質がゆっくりにはある。 望まぬすっきりーによって異物と判断された精子餡を、一刻も早く体外に出そうとする防衛機能によるものと言われているが、 実際のところはよくわかっていない。 「ゆっぎっぎっぎっぎぃぃぃぃいいい!!ゆっぐぢうまれでねぇぇえええ!!ゆっ!」 しゅぽーん!べしょっ!! 「ゆ、ゆ、ゆぅ、・・・ゆっくちちちぇっちぇにぇ!!」 「ゆぅぅぅううう!!ゆっぐぢぢでいっでねぇぇ!!」 こうして、胎生にんっしんにしては早すぎる出産ではあったが、 新しい命、一匹の赤まりさが誕生したのであった。 「ゆっくちちちぇいっちぇにぇ!!ゆっくち!ゆっくち!」 「すーり、すーり!しあわせー!」 「しゅーりしゅーり!ちあわちぇー!」 ぎいっ・・・。 「「ゆゆっ?」」 そのときちょうどよく、お兄さんが部屋に入ってきた。 「おにーさん!まりさのおちびちゃんがうまれたのぜ!おいわいにあまあまをもってくるのぜ!たくさんでいいのぜ!」 「ゆっくちしちぇっちぇにぇ!」 だが、お兄さんの返事は無かった。 返事の代わりにまりさ親子に向けられたのは、お兄さんの両手。 その両手は、そっとまりさ親子のお帽子を掴むと、しゅぽんっと頭からお帽子を奪った。 「ゆ・・・くち?」 「ゆ!?やめるのぜ!まりさとおちびちゃんのおぼうし・・・」 返事は無い。 お兄さんは、机の上に赤まりさのお帽子を置くと、まりさの大きなお帽子を両手で持ち、 ・・・びりっびりびり・・・ その黒く美しく輝くお帽子を、真っ二つに引き裂いた。 「ゆっ?ゆっ、ゆっ・・・ゆぁぁあああああ!!おぼうじがぁぁあああ!!」 ・・・びりっ・・・ 真っ二つに裂かれたお帽子は、さらに縦に引き裂かれ、4本になる。 「ゆぁぁあああ!!」 ・・・びりっ・・・びりっ・・・ 4本に裂かれたお帽子は、さらに縦に引き裂かれ、8本、16本の短冊になっていった。 「ゆっ・・・ぎ・・・」 「ゆぁーん、おきゃーしゃんのおぼうちー。」 まりさの目の前に置かれたのは、もはやお帽子であったかどうかもわからない、短冊状の黒い布。 ついさっきまでゆっくりしていた、まりさの黒く輝くお帽子は、永遠にその姿を失ったのであった。 「おぼうし・・・ゆっぐぢ・・・」 まりさは必死で組み立て、元の形にしようとするが、当然治るはずはない。 そして・・・ 「ゆぁーん!まりしゃのおぼうち、ゆっくちさせちぇー!」 ・・・びりびりびり・・・びりびり・・びり・・・・ 赤まりさのお帽子も、まりさのお帽子と同じ運命をたどった。 「おぼうしさん、ゆっぐぢ・・・ゆっぐ・・」 「ぺーりょ、ぺーりょ・・・どうしちぇ・・・」 必死で組み立て直し、ぺーろぺーろしてくっつけようとがんばっても、 そんな方法で破れたお帽子が元に戻るはずもなく、はらりと崩れ、元の黒い紐になる。 お兄さんは、そんなまりさ達の姿を机に腰掛けてしばらく眺めていたが、 やがて腰を上げ、まりさ達の元に戻ってきた。 「じじぃ・・・ゆっぐぢ、おぼうじ・・・もどにもどぜぇ・・・」 「ゆぁーん、ゆっくちさせちぇー。」 その声を聞き入れたのか、お兄さんは、まずまりさのお帽子だった黒い紐をまとめて拾い上げる。 だが、その後とった行動は、まりさが奴隷に命令した通りのものではなかった。 ・・・しゅるっ・・ぎゅっ!・・・しゅる・・・ 「な、・・・なにしてるのぜ?」 まりさの目の前で、黒い紐の束は先端同士を結び付けられ、一本の細長い紐になっていった。 「そんなのいいから、さっさともとにもどすのぜぇぇええ!!」 ぽよん、ぽよん、とお兄さんの足に体当たりするが、全く反応は無い。 やがてまりさのお帽子が一本の長い紐に変わり、赤まりさのお帽子も、同じく一本の長い紐になった。 「ゆぅぅ・・どうしちぇ・・・」 「ゆがぁぁあああ!!もどにもどぜぇぇええ!!」 ぽよんっ!ぽよんっ! そして、お兄さんの足に体当たりするまりさと、ひたすら泣き続ける赤まりさの目の前で、 まりさの帽子であった紐の先端に、ライターで火がつけられた。 「ゆびゃぁぁああああ!!ゆっぐぢぎえでね!ゆっぐぢぎえでぇぇええ!!」 とっさにあんよで火を踏み、もみ消すまりさ。 じゅっ!! 「ゆびぃっ!!」 火は消えたが、あんよの一部は焼け、饅頭皮の焦げるにおいが部屋に広がる。 そして、火が消えた次の瞬間には、帽子紐の反対側の先端に、ライターで火がつけられていた。 じゅぅ!「ゆぴぃっ!」じゅっ!「ゆぁぁっ!!」じゅぅ!「ゆぎぃぃ!!」 一方の先端の火を踏み消すたびに、反対側の先端に火がつけられる。 あんよはみるみる焼け焦げていき、歩行能力は失われていく。 そして、まりさがもはや這うことしか出来なくなった頃、まりさのお帽子を材料とした長い紐は、 床に一筋残された煤以外、跡かたもなく焼き尽くされたのであった。 「ゆ・・・あ・・・まり、さの・・・おぼうぢ・・・」 そして、赤まりさの帽子も当然、その運命を共にすることになる。 シュボゥ・・・ 「ゆぴぃぃいい!!まりしゃのおぼうち『じゅっ』ゆぴぃぃぃ!!」 1つ違うことと言えば、赤まりさのあんよは余りにも薄すぎ、火を踏み消すこともできなかった事だけ。 「おきゃあしゃぁぁん!まりしゃのおぼうち!おぼうちぃぃー!」 「ゆ・・・ぎ・・・おぢびじゃ・・・」 まりさのあんよは、赤まりさの叫びに突き動かされながらも、わずかに這い進むことしかできなかった。 燃え上がる赤まりさのお帽子、かつてお帽子だった黒い紐までたどり着くことは、ついにできなかったのであった。 「ゆぁぁーん!まりしゃのおぼうちがぁぁ!!ゆぁぁーん!!」 「ど・・・ぢで・・・」 そして、最後までお兄さんからの返答は帰ってくることがなかった。 それから30分後、まりさ親子は、先ほどまりさがゲスゆっくり達に襲われた場所に持ってこられ、 その場に放置されたのであった。 「おきゃーしゃん・・・」 「・・・なに、・・おちびちゃん・・・」 「・・・どうしちぇ・・・」 「・・・・・・。」 まりさには、自分がなぜ奴隷である人間さんに、こんな酷い目にあわさせられるのか、未だに理解できなかった。 ただ一つ確かな事は、まりさ親子があの人間さんによって、 今なお周囲に放置されたままうめき続けるゲスゆっくり達と、平等に扱われたという事だけであった。 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− あれから川沿いの木の根元で一夜明かしたまりさ親子。 お帽子を失った喪失感を埋めるため、まりさは牛丼容器、赤まりさは卵の殻をかぶっているが、 正直言って慰めにもならなかった。 この頃になるとまりさも、赤まりさの献身的なぺーろぺーろでどうにか歩ける程度に回復していた。 しかし、一息ついて見ると体に力が入らない。 まりさは、家出して以降一度も食事をとれていないことに気付いた。 「ゆぅぅ・・・おちびちゃん、まりさはごはんをとってくるのぜ・・・ここでまっとくのぜ。」 「ゆぅ、ゆっくちりきゃいしちゃよ。」 実のところ、赤まりさはとっくに飢えの限界を越えており、 夜の間は木の周囲に生えていたコケや雑草をむーしゃむーしゃして食いつないでいた。 まりさにとっては不本意であろうが、赤まりさの舌は親より遥かに野生向きに矯正されつつあったのだ。 一方、そんなことは知らないまりさは、なんとか(自分基準で)ゆっくりした食べ物を探しに、 再び畑の方へとやって来ていた。 昨日の一件で、人間さんに下手に頼ると危険であることを叩きこまれたまりさ。 そうなってくると、まりさが知っている食べ物で、この周囲に確実にあることが分かっているものは、 一つしかなかった。 畑のお野菜である。 畑と言っても、まりさがゲス達と出会ったあたりの畑は、現在収穫済みで野菜が見当たらない。 そんなわけで少し遠くまであんよを運んでいると、明らかにゆっくり達のものと思われる怒声が聞こえてきた。 お帽子が無い今、他のゆっくりに出会いたくないまりさは、草むらに身を隠しつつ近づいてみる。 視線の先には、体高3mを超えるドスまりさがいた。 その周囲には、100匹は越えるであろう成体ゆっくりと、さらに数倍の数の子・赤ゆっくりがいる。 そして、群れに対面しているのは、一匹の胴付きのうかりんであった。 「お野菜さんを独り占めするゆうかりんは、ドスがせいっさいするよ!!」 「せいっさいするよ!!」×500 「ゆぅぅ~困ったわ。ゆうかは、独り占めなんて・・・」 「独り占めしないって言うなら、お野菜さんをちょうだいね!全部でいいよ!!」 「ぜんぶでいいよ!!」×500 「しょうがないわ・・・ドス、みんなもゆうかについてきて。」 「ゆわーい!おやしゃいしゃん、むーちゃむーちゃできりゅにぇ!」 「わきゃるよー!」 「ゆっくち!ゆっくち!」 どうやら、ドスの群れの交渉は成功したようであった。 まりさも、本来ならばあの群れについていきたいところではあったが、 お帽子が無い以上群れに紛れ込むのは難しい。 しょうがないので、とりあえずお野菜を置いてある場所を探るのと、 もし何個かお野菜を落として行ってくれたらそれを拾って帰ろうということで、まりさも群れの後をそっとつけていった。 のうかりんに連れられて畑の中の道を進むドス一行。 一行はやがて、そこそこの広さがある貯水池に通りがかった。 「このあたりでいいわ。」 のうかりんが、ふと立ち止まる。 「ゆ?お野菜さんが無いよ?早くお野菜さんをちょうだいね!」 「ちょーだいね!!」×500 だが、ドスの質問に対する返答は無く、のうかりんは、サッと右手を上げた。 そして、その合図と同時に、ドスの帽子がふわりっと宙に浮かびあがった。 「ゆぁぁ~!ドスのおぼうし!戻ってね!降りてきてね!!」 宙をひらひらと舞うドスの巨大なお帽子。 それは、風のせいなどではなかった。 注意深く周囲を見れば、ドス一行のはるか後方に、釣竿を手に持ったのうかりんがいるのが分かるはずだ。 手品のタネは簡単なモノだ。 ドスのお帽子を釣り針でひっかけて、釣り上げてやったわけである。 ドスのお帽子は、そのままドスからつかず離れずでヒラヒラと舞い続け、貯水池の真ん中に立てられた杭にひっかけられた。 「よかったよ。ドスのお帽子帰って来てね。」 だが、ドスとて所詮は饅頭だ。 ちょっとした雨くらいなら耐えられても、長時間水につかれば当然ふやける。 池の真ん中まで来て、帽子を杭から外している間に、程よくドスのあんよはふやけきっていた。 「どぼじであるげないのぉぉぉおおお!!」 あんよがふやけきり、気付いた時には方向転換すら出来なくなっていたドス。 のうかりん達にとっては、全てがいつも通りの作業である。 「どうしてまわりに、さくさんがあるのぉぉぉおお!?」×500 いつの間にか数匹ののうかりんが音も無く駆けつけて、折りたたみ式の柵で群れのゆっくり達を囲い込んでいる。 子・赤ゆっくりは柵の間を通り抜けられるが、そのさらに周囲を目の細かい網で囲いこんで、逃げられないようにしている。 明らかに成体と子ゆっくり以下を振るい分けする意図があった。 「ゆぁぁあああ!!やめてね!ゆうかりん!ドスに変な事しないでね!!」 ドスも当然、そのまま貯水池の中で溶かし殺したりはしない。 水を汚染されると厄介だ。 のうかりんは魚屋が使う胴付き長靴をはいて、ドスパークを受けないよう、ドスの後方から近づく。 「ゆぎゃぁぁあああああ!!ゆうかりん!!何ずるのぉぉおおお!!?」 そしてそのまま、特大のケーキナイフを使っての、ドスの後頭部から解体作業が始まった。 「ゆぎゃぁぁぁあああああ!!!どずのあんごさん、どらないでぇぇぇえええ!!」 ドスは後頭部を切り開かれ、餡子を10cm角のブロックにされて取りだされていく。 その作業速度は、手慣れている事もあり、人間のゆっくり解体職人並みにスムーズだ。 切り出された餡子は、バケツリレーの要領で貯水池の外まで運ばれると、猫車につめかえられ、肥料置き場に運ばれていく。 「ゆ・・・びゅ・・・ぎ・・・・・・」 ドスは、それから10分と経たないうちに意識を失い、30分後にはこの世から姿を消した。 「おーい。のうかりん。お仕事の調子はどうだ?」 「L田さん。ドスの処理は終わりました。他も大と小で分別終わってます。」 「うんうん。相変わらず手際いいねー。そんじゃ、大は肥料ね。小はのうかりん達のおやつにしていいから。」 「ゆーん!」×15 「あ、それじゃ、一番働いてくれたのうかりんには先にご褒美ね。」 「ゆぁ・・・ふぁん・・・まだおひるれしゅよぉ・・・」 「たまには、みんなの前ってのも・・・いいだろう?」 「ゆはぁん・・・」 「ゆぴぃぃぃいいい!!ゆっくちたしゅけちぇ~!」 「はいはーい。ゆうか達が美味しく食べてあげるからね~!」 「ゆぁぁ~ん、ゆっくちさせちぇ~!」 「やめてね!おちびちゃんがいやがってるよ!」 「安心してね。おちびちゃん達の苦しむ姿は見ずに済むから。」 「やべ『ぐしゃっ!』びぇ・・・」 まりさは、目の前の光景に戦慄していた。 自分が弱い事など自覚していないまりさでも、さすがにドスとの力の差位は理解している。 そのドスが、目の前で為すすべなく解体されていった。 また、自分と同程度の体格の成体ゆっくり達が、のうかりんに手も足も(?)出ずに餡子ペーストに変えられていく。 そして、その地獄絵図を作っているのうかりん達を指揮しているのは・・・まりさが奴隷と思っていた人間さんであった。 しばしの間放心状態だったまりさは、無意識のうちに体を揺らしてしまった。 その、草むらを揺する音がした次の瞬間、人間さんに激しく愛撫されていたのうかりんの右手から、閃光が走った。 しゅっ!! 「ゆっ!?」 しゅこんっ!! 閃光は、そのまま30mほど離れた茂みに潜んでいたまりさのお下げをかすめた。 まりさがぎこちなく後ろを振り向くと、 まりさの後方には、引きちぎられたお下げを貫き地面に突き立った鎌があった。 「まだ野良が隠れてるわ!!」ピッピーー!! 笛の合図とともに、周囲の畑から各々農具を手にしたのうかりん達が包囲に走る。 その動きは、統率された軍隊そのものであった。 「ゆぁぁぁああああ!!!」 まりさは、それでも何とか逃げ切ることに成功した。 群れに同行せず、一匹だけだったのが良かったのであろう。 ただし、その逃亡劇は、土と汚物にまみれ、泥水をすすり、一晩中眠ることも許されない悲惨なものではあったが。 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− めーりんお姉さんの家を離れて数日しか経っていないが、すでにまりさは満身創痍、当初の余裕は完全に失われていた。 まりさは、食事も取れず、体は泥だらけ、お帽子もお下げも失い、 同行しなかったおかげでなんとか被害を免れた赤まりさ以外は、無事な部分などかけらほども残されていなかった。 これも赤まりさが、賢く周囲の草や木の枝を集めて即席の隠れ家を作ったり、 自主的に雑草などを食べてくれていたからこそではあったが。 「ゆぅぅ・・・このままじゃ、ゆっくりできないのぜ・・・」 「おきゃーしゃん、ゆっくちしちぇにぇ。いもむししゃんたべりゅ?」 「ゆぇぇ・・・おかーさんはえんりょするのぜ・・・。」 ともあれ、このままでは赤まりさはともかく、まりさはゆっくり出来なくなるのも時間の問題であった。 もはや、まりさに選択の余地は残されていなかった。 まりさの選ぶべき道は2つだけ、めーりんお姉さんのおうちに帰るか、最初に拾ってくれた人間さんのおうちに飼ってもらうか。 ・・・まりさは、人間さんのところへ向かうことにした。 めーりんお姉さんのところへ帰りたくなかったわけではない。 ただ、自転車でここまで連れてこられてしまったため、道がはっきりとわかるのが、 拾ってくれた人間さんのおうちだけだったのである。 まりさは、赤まりさを再び木の根元に残して、人間さんのおうちへ向かった。 思えば人間さんのおうちでは、わずか2日前にれいむにもにんっしんさせている。 もしもそれ以上おちびちゃんがいらないと言われたら・・・おちびちゃんには悪いが、 まりさはこれ以上野良生活には耐えられないと思っていた。 あのおちびちゃんなら、きっとひとりでも野生の世界で強く生きていける、そんな都合のいい事を考えていた。 要するに、最悪の場合は赤まりさを捨て、自分だけで飼ってもらおうと考えていたのである。 ガラガラガラッ! 人間さんが玄関から出てきた。 「お、おにいさん・・・」 「・・・・・・。」 だが、人間さんは、目の前にいるまりさを完全に無視した。 「お、お、おにいさん!まりさだよぉ。ゆっぐぢぢでねぇ。すーりすー・・・」 まりさが足にすり寄っても、その足をそっとどかすばかり。 一切反応は帰ってこなかった。 「やっばりがっでぐだざぃぃ・・・おねがいじばずぅ。」 通り道のど真ん中で土下座すると、人間さんは右足のインサイドをまりさの左頬につけ、 サッカーボールを扱うように、そっと横にずらした。 邪魔な『モノ』をどかすと、人間さんは何事もなかったように、すたすたと歩いていく。 「どぼぢでぇぇぇええ!!」 まだ諦めないまりさが、もう一度人間さんの前に立ちふさがろうとしたとき、人間さんと目があった。 その目には、怒り、憎悪、嫌悪など存在せず、それどころか、邪魔だとか、面倒くさいというような表情も浮かんでいなかった。 ただ、自分にとって無価値な、たとえば道の真ん中に石ころが転がっている、そういうものを見る目であった。 「ゆ・・・ゆ。ゆぁ・・・ゆぅ。」 まりさは、その視線に昨日のお兄さんや、農家以上の恐怖を感じ、とっさに道の脇によけた。 結局人間さんは、まりさの方を一度も振り替えることなく、駅への道を歩いて行ったのであった。 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− 人間さんに飼ってもらえなかった日、 まりさには、困難はわかっていても、もはや他に選択肢は無くなった。 まりさは・・・めーりんお姉さんのおうちに帰ることを決心したのであった。 「ついたのぜ・・・」 「おきゃーしゃん!ここに、おきゃーしゃんのほんとのおうちがありゅの?」 「そうなのぜ・・・でも、つかれたのぜ・・・」 「しょうだにぇ!ゆっくちきょうはやすもうにぇ!!ゆっくち!ゆっくち!」 「ゆぇぇ・・・なんでそんなにげんきなのぜぇ・・・」 川沿いの道を歩くこと数日後、まりさはお姉さんと暮らしていた町の境界線にあたる、川の河川敷にたどり着いていた。 まりさも見憶えのある景色に喜んだが、町中とはいえ道を熟知している訳でもなく、これからは町中を探索する日々が始まる。 とりあえず、まりさは河川敷に落ちていた、雨に濡れたのであろうへにゃへにゃのダンボールを見つけ、 これでおうちを作って、今後の行動拠点とすることにした。 だが、弱っている時には何をやっても上手くはいかないものである。 「むきゅぅん。そのはこさんは、ぱちぇたちがいただいていくわ!むきゅ。」 「ゆぅぅ・・・これは、まりさたちがさきにみつけたのぜ・・・」 「わからないよー。まりさがもってるのをちぇんたちがみつけたから、それはちぇんたちのなんだねー。」 ここで再びゲス野良に出会ってしまった。 ゲスぱちゅりーを筆頭に、ゲスれいむとゲスちぇん。 頭もガラも悪そうな連中だが、今のまりさでは当然敵いそうにない。 まりさが油断していたのも無理はなかった。 町に入ってからは、お帽子が無いことでゆっくり出来ない視線を受けてはいたものの、 激しいイジメや攻撃は受けなかったからだ。 町では飾りのないゆっくりなど珍しくないことが原因ではあったのだが、 このゲス達、町で数代を過ごした町ゆっくりではなく、森から都会を目指してやってきた駄ゆっくり達である。 このゲス達としても、当面の宿が無いため、必死であったとも言えるのだが。 「だいたい、おかざりもないゆっくりが、れいむたちのおうちをひとりじめするなんて、ゆっくりできないよ!」 ぼよんっ! ゲスれいむの体当たりが、食糧不足でヘロヘロのまりさに直撃する。 「やべでぇぇぇえ!!」 「おきゃーしゃんをゆっくちしゃしぇちぇー!」 「むきゅーん。ぱちぇたちにたてつくと、おちびちゃんでもようしゃしないわよ?」 ぐしゃり! 「ゆぴぃぃぃぃ!やめちぇぇぇえええ!!」 「おぢびぢゃぁぁあああん!!」 こちらはすっかり野生に慣れて栄養状態は良い赤まりさであったが、成体との体力差はいかんともしがたかった。 あっさりと赤まりさを踏みつけると、どんどん圧力を強めるゲスぱちゅりー。 目玉が飛び出しかけ、口元からは餡子の混じった泡を吹き始める。 まりさもちぇんとれいむにまむまむとあにゃるを蹂躙され、身動きが取れない。 せっかく町までたどり着いたというのに、絶体絶命の状況に叩きおとされてしまった。 と、その時、赤まりさを押しつぶそうとしているぱちゅりーの後方から、抑制のきいた声が掛けられた。 「・・・チビ殺しはゆっくり出来ないみょん。」 そこには、まりさがこれまで見たこともない、これ以上ないと言うほどゆっくりしていないゆっくりが居た。 それは、お帽子の無いまりさ親子以上にゆっくりしていない風貌の、一匹のみょんであった。 顔面をすりおろしでもしたかのように、上下の唇が完全に削り取られ、前歯が丸見えになっている。 全身は細かい傷だらけだが、銀色の髪と黒いリボンだけは傷一つなく、気味が悪いほどに滑らかに手入れされていた。 額にはひらがなで『げす』と書かれており、まりさと同じく、人間の手による暴力を受けたのであろうことだけは見てとれる。 みょんは話を続ける。 「この町ではおうちもごはんも早いもの勝ちみょん。とっとと返して失せるみょん。」 みょんの話は嘘ではない。 元々資源の限られる町野良社会では、奪い合いを本気でやってしまうと結局誰もゆっくり出来なくなってしまう。 それを防ぐために、町野良の中では、狩り場(ゴミ捨て場)を独占したり、 誰かが一度手に入れた物を盗んだり、 あるいはおうちを強奪したりする事は御法度なのだ。 しかし、豊富な資源の中で奔放に育ったゲスに通じるような理屈ではない。 「むきゅぅぅ、ゆっくりできないみょんはしぬがいいわ!」 そう言うが早いか、先をとがらせた棒を口にくわえるゲス3匹。 だが、3匹がみょんに突進しようとした瞬間、 しゅこっ!! 閃光が走った。 次の瞬間、ゲス3匹は水平に、3枚づつにスライスされ、達磨落としのように崩れ落ちた。 まりさには、一瞬何かが光った以外、何も見えなかった。 ただ、みょんが舌を器用に使って、銀色に光る刃物らしき物を飲み込むのを見て、 アレでゲスをバラバラに切り裂いたのであろうことを察した。 みょんが、茫然としているまりさ親子に声を掛ける。 「おまえ、飼いゆっくりだったみょん?」 「ゆ、わかるのぜ?」 「ふぬけたかおだから、すぐにわかるみょん。」 「・・・ゆぅぅぅぅぅうう!?」 「どうせ、飼い主に逆らって捨てられたか、調子に乗って家出でもしたみょん。」 「ゆっぎっぎ・・・」 図星だ。まりさはなにも言い返せない。 「ふぅ。親がバカだと子供が苦労するみょん。」 その言葉は、妙に実感がこめられていた。 だが、赤まりさの声がその言葉をかき消す。 「おかーしゃんにひどいこといわにゃいでにぇ!!」 「ゆ!?おちびちゃん・・・」 「みょ~ん。・・・べろり!」 「ゆぴぃぃぃぃい!!きょわいぃぃぃいい!!」 「ゆわぁぁ!おちびちゃんになにするのぜぇ!?」 みょんの、通常のゆっくりの5割増しで長い舌で、顔面を舐められた瞬間、激しく泣き出し失禁する赤まりさ。 さっきまで怖い目にあってたかと思えば、今はそれ以上に恐ろしげなゆっくりに対面しているのだ。 緊張の限界だったのであろう。 「無理すんなみょん。」 「ゆぴぅ・・・ゆぅ・・・。」 赤まりさが泣きやむと、それを合図にしたかのように、小雨が降り始める。 バラバラにされたさっきの野良達も、空模様が不安だったからこそ、ダンボール一枚のためにあせっていたのだ。 「雨だみょん。どうせそんなダンボールじゃもたないみょん。ついてくるみょん。」 「ゆ、ゆぅ・・・。」 みょんに連れられてやってきたのは、川にかかっている橋の下だった。 「さあ、入るみょん。」 「ゆわぁ・・・しゅごーい!」 それは、橋の下でも特に死角になる、橋と道路の境界あたりに横穴を掘り、 さらにベニヤ板に草やツタを絡めた跳ね上げ扉をつけたおうちだった。 ぱっと見人間でも気付かないであろう。 「さっさと奥に来いみょん。雨さんが止むまではおいといてやるみょん。」 「ゆわ~。ゆっくちしちぇるにぇ~!」 室内を見てまりさ親子はさらに驚かされた。 人間さんの家には当然及ぶところもない。 しかし、そのおうちは、ゆっくりが自分で作ったものとしては信じられないほど見事なものであった。 入り口はやや狭く造られているが、奥は成体ゆっくり数匹がはいっても余裕があるほどの広い空間。 床には河原の丸い石を敷き詰め、その上に、天日で干したのであろう柔らかい草が敷かれている。 平たい石のテーブルや、木の皮や草を編んで作ったベッド、貯蔵食糧もバライティ豊かで、床に埋めた鍋には水もためられている。 彩のつもりか、光もはいらない室内にも関わらず、水をためた牛乳瓶には花が一輪飾ってある。 それは、まりさの野良ゆっくり観からはかけ離れた、非常に文化的な生活であった。 「それでも食っとけみょん。」 まりさが渡されたのは、まだ封を切って間もないメロンパン。 どうやって集めたのか、みょんのおうちの中には、人間でなければ手に入らないはずの食料も豊富にあった。 「そっちのチビには草を混ぜろみょん。そのまま食わすと舌がバカになるみょん。」 「ゆぅ・・ゆ。」 「むーちゃむーちゃ、ち、ち、ちあわちぇー!」 「むーしゃ、むーしゃ・・・しあわせ・・・ゆぅぅぅぅぅ。」 「おとなのクセに泣くなみょん。だから捨てられゆっくりはメンドくせーみょん。」 まりさは、泣き続けた。 このメロンパンは、まりさが家出をしてから数日間で、初めて食べたまともな食事だったのである。 しかもそれを与えてくれたのは、これまでまりさが見下し続け、汚いゴミ達程度にしか思っていなかった野良ゆっくり、 その中でもさらに飛びぬけてゆっくりしていない、この異形のみょんだったのだ。 それに、まりさがロクに食料も取ってこれない間でも、 まりさが苦くて食べられないような雑草を文句ひとつ言わずに食べて生きていたおちびちゃん。 おそらくもう一方の親の、ゲスありすの野生生活力だけを上手く引き継いでくれたのであろう。 まりさは、この中で、自分だけが誰かに頼らないと生きていけないゆっくりであることを悟らされたのであった。 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− まりさは、自分の窮状について、過去の経緯と合わせてみょんに全てを打ち明けた。 みょんの方は、聞けば聞くほど面倒くさそうな表情になっていったが、 赤まりさの方に妙に懐かれてしまったため、しぶしぶ最低限の協力をしてくれることになった。 とはいっても、一緒にお姉さんのおうちを探してくれる、などという都合のいい話は無い。 それは、まりさがお姉さんのおうちを見つけるまでの間、足手まといになるであろう赤まりさを預かってくれる、 というだけの話であった。 「こっちもイチイチ、アホなゆっくりの面倒なんて見てられないみょん。」 「ゆぅぅ、だからって、ウチにわざわざ連れてこないでほしいよ。」 「そういうなみょん。親はともかく、子供をみすみす死なせるのは夢見が悪いみょん。」 「ゆぅ~。しょうがないよ。みょんの頼みじゃ断れないよ。」 「大助かりだみょん。」 みょんがまりさ親子を連れてきたのは、町野良ゆっくりの孤児院、通称『ほいくえん』だ。 名前は微妙に間違えているが、機能は間違いなく孤児院なので、特に問題は無い。 みょんは、親切は自分の柄じゃないと言って、『ほいくえん』の園長、保育まりさに口利きだけして、 さっさと去っていってしまった。 やはり、厄介事はゴメンだということなのであろう。 「そんなわけで、しょうがないからおちびちゃんだけは、ココで預かってあげるよ。まりさはさっさと飼い主さんを探して来てね!」 「ゆぅぅ、ゆっくりおねがいするのぜ・・・。」 「・・・と、言いたいところだけど、タダで引き受けるわけにはいかないよ。」 「ゆっ!?でも、まりさはなんにもあげられないのぜ・・・」 「ゆふん。大丈夫だよ。まりさにでもできることをしてもらうだけだよ。それで、おちびちゃんも面倒見てあげるよ。」 「ゆぅぅ~・・・。」 保育まりさのいうところでは、要するにほいくえんで預かっているおちびちゃん達の授業に、 親子で参加して欲しい、という事であった。 その内容までは、結局教えてもらえなかったが、どうせまりさに選択の余地はなかった。 「ゆほんっ!おちびちゃん達!今日は特別授業だよ!」 「ゆっくちりかいしゅるよ!!」×200 「このまりさを見てね!!どう思う!ちぇん!」 「わきゃらないよー。おぼうしがにゃいんだよー。」 「ゆぅぅぅ・・・」 「ありす!」 「とっちぇもよごれてて、おはだもがさがさにぇ!ときゃいはじゃにゃいわ!」 「ゆぁ、ぁ、・・・」 「そうだね!とってもゆっくりしてないね!それはね!このまりさが、捨てられゆっくりだからだよ!」 「しゅてられ?」「ゆっくち?」 「『捨てられゆっくり』だよ!自分じゃ何にも出来なくて、人間さんにごはんも、うんうんの片づけも、ぜーんぶやってもらって、 それでも感謝しないで威張ってばっかりで、人間さんに見捨てられた、とってもゆっくりしてないゆっくりなんだよ!」 「ゆぅ・ぎぃ・・・」 「おきゃーしゃん・・・ゆっくちしちぇにぇ。」 保育まりさの口元には、陰湿な笑みが浮かんでいた。 何のことは無い。 保育まりさは、赤ゆっくり達への教育、という名目の元、 元飼いゆっくりであるまりさを、しかも自分の子供の前で、思いきりいたぶってやりたかっただけだったのだ。 「恩知らずで、何にも出来ないクセにいい気になってるゆっくりは、こんなにゆっくり出来なくなるんだよ! おちびちゃん達も、こんな風になりたくなかったら、がんばって立派なゆっくりに育ってね!」 「おきゃーしゃん・・・」 まりさはそんな保育まりさに対して、何一つ言い返す事が出来なかった。 そして、そんなまりさに対して、保育まりさすら予想していなかった、さらなる追い打ちが掛けられる。 それは、孤児ゆっくり達から発せられた。 「おにぇーしゃん。」 「ゆぅ、う、ゆぅ?なんなのぜ?」 「おにぇーしゃん、ゆっくちしちぇにぇ。」 「ゆ・・・ゆぅ。」 「おにぇーしゃんも、がんばっちぇ、ゆっくちしちぇにぇ!」 「おにぇーしゃんも、きっとときゃいはににゃれるわ!」 「むきゅ!おねーしゃんも、きっといつか、ゆっくちできりゅわ!」 「しょーだにぇ!ゆっくち!ゆっくちしちぇいっちぇにぇ!」 「わきゃるよー。ちぇんもおうえんしゅるよー。」 「みょんもおうえんしゅるみょーん!」 ・・・・・・。 それは、かつてまりさが、汚らしく、みすぼらしいと見下していた野良ゆっくりの中でも、 特に不幸な者たちであろう、両親を亡くした孤児ゆっくり達からの励ましの言葉であった。 孤児ゆっくり達は、純粋な善意だけからその言葉を発したのであろう。 しかし・・・それは、まりさが野良まで含めた、町のあらゆるゆっくりの中で、 もっともみすぼらしく、無能で、ゆっくりしていないゆっくりであることをハッキリと指し示されたも同然だった。 「おきゃーしゃん・・・ゆっくちしちぇー。」 まりさは、赤まりさの声もどこか別の世界の音にしか聞こえなかった。 このとき、まりさを形作っていた中身の無い自信、希望、生きてきた喜び、そういった物は、 跡かたもなく崩れ去ったのであった。 そして、まりさはほいくえんに赤まりさを預けると、もはや探す意味を見失いつつあるお姉さんのおうちを目指して、 ゆっくりと探索の旅を再開したのであった。 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− あれから数日後の深夜。 まりさは、飢えと疲れと失望の中、ゴミ捨て場で力尽きようとしていた。 夜間に積み上げられた生ごみの山の中で、薄れゆく意識の中、まりさは思う。 なぜ、自分はあんなに自信満々だったのか。 なぜ、自分は家出してしまったのか。 なぜ、自分はお姉さんにあんなに偉そうな態度をとっていたのか。 だが、まりさの中に、答えが浮かんでくることは無い。 当然だ。 まりさの持っていた自信に、そもそも中身や根拠など、かけらほどもなかったのだから。 赤まりさの事、そして、自分がれいむに宿した顔も知らない赤ゆっくり達の事も思い出す。 きっと、これでよかったのだ。 自分のような無能で、無意味な饅頭に育てられ、不幸な生涯を送るくらいなら、 あの頼りがいのある保育まりさやれいむに育てられる方がいいだろう。 それは、ある意味で正解だった。 事実、このときほいくえんでは赤まりさの出来の良さに保育まりさは驚いていたところだし、 れいむが生んだ赤ゆっくり達は、コンポスト、と呼ばれながらも何不自由ない生活を送っている。 そして、まりさは目を閉じ、結局自分が一番ゆっくりしていなかった事を気付き、 後悔しながら深い眠りへとついたのであった。 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− 「ということがあってね・・・」 「ホント、よく生きて戻ってきたものねー。」 ここは、虹浦町内にあるイタリアンレストラン。 仲良くランチを取りながら話に華を咲かせているのは、 湯栗学園の名物教師、美鈴先生と優宇河先生だ。 そのテーブルには、美鈴先生の飼いゆっくり3匹と、優宇河先生の飼いゆっくり2匹もいる。 「ええ。髪の毛の、お帽子に隠れる場所に目印代わりのアクセサリーつけてたからよかったわ。」 「ホント、ゴミ捨て場で見つかるなんて、一歩間違えれば収集されて一貫の終わりじゃない。」 「そのゴミ捨て場の電柱に、『迷子ゆっくり捜してます!』て張り紙してたのがよかったのよ。なんでもやってみるもんねー。」 まりさはつくづく運が良いゆっくりだった。 めーりん先生は、あの後簡単にあきらめず、捜索願いと張り紙、聞き込みまでして必死に探してくれていたのだ。 まさか、町からそうとうに離れた農村地域まで行っているとは思っていなかったが。 「ほら、まりさ。ゆうか先生も捜すの手伝ってくれたのよー。お礼言いなさい!」 「ゆ・・・ゆっくちありが・ょ・・・ゆぅ。」 まりさはペットキャリーバッグの奥でコソコソと身を隠しながら、 人みしりの激しい人間のように、申し訳なさそうにお礼を言う。 そこに、かつての図に乗ったゆっくりの姿は無かった。 「出勤のたびに捨てないで、ひとりにしないでって泣き喚くのよ。うれしくもあるんだけど。 夜ひとりでおトイレにもいけなくてねぇ、お漏らしが直らないのよ~。」 「ゆぁぁ~ん!ゆっくちごめんにゃしゃいぃぃ!しゅてないでぇ!ゆっくちしちぇぇぇ!!」 しかも、ショックが利きすぎたのか、若干幼児退行してしまった。 まあ、これも可愛くはある。 「そういう意味では、どっかで作ってきたおちびちゃんの方が、ずーっといい子なんだけどねぇ。」 「その割には不満そうだけど?」 「お利口すぎるのよ・・・」 「ゆっくちちちぇにぇ!ゆっくち!ゆっくち!」 「あら可愛い。」 「好き嫌い言わないし、むやみにワガママ言ったり暴れたりしないし・・・野良ゆっくりに子育ての腕で負けたかと思うとねぇ。」 「ふーん。(あんたに子育てで負けるようじゃ、親はやっていけないと思うけど。)」 「それにしても、野良ってそんなに大変なのかしら?ゆうかのトコのまりさ達も、元野良だっけ?」 「そうなんだけど・・・まりさ達はどう?野良に戻りたいとか思ったことあ・・・」 優宇河先生が振り返ると元野良のまりさ姉妹は、顔色を赤、青、と目まぐるしく変化させ、 最終的に土色になった挙句、餡子の泡を吹き始めていた。 「もっちょ・・・ゆっぐぢ・・・・・・」 「ゆ゛っゆ゛っゆ゛っゆ゛っゆ゛っ・・・」 「捨てないから!大丈夫だから帰ってきてぇぇぇ!!」 「ふーん。野良って大変なのねぇ。」 「ところで美鈴。」 「ん?なあに?」 「反省したって言ってた割に、そっちのまりさはどうなってんのよ。」 「えーと・・・」 「まりさはとってもえらいのらじぇ!!みんなまりさにひれふすがいいらじぇ!!」 ぽよん!ぽよん!! 「ゆぁぁ。ゆっくりしてないまりさだよぉ。」 「そ、そんなにひどくぶつかられたら・・・すっきりー!」 テーブルの上のグラスや花瓶、優宇河先生の飼いまりさ達に体当たりをしながら、 言いたい放題のらじぇまりさ。 めーりん先生の躾は、またしても失敗していた。 「ホント。どうすんのよ。」 「えーと・・・また、野良にしつけ直してもらうとか?」 「ホンキ?」 「うーん・・・」 ※おまけ ちなみにらじぇまりさは、この後学校のコンポストに居る元野良まりさにしつけ直してもらいました。 いうことを良く聞くいい子になりましたが、今では熱心なコンポスト様信者です。 「まりさはとってもわるいこでしたのじぇ! これからは、おねえさんと、まりさおねーさんと、こんぽすとさまのおしえをまもって、きよくただしくいきていくのじぇ! こんぽすとさまのおしえはすばらしいのじぇ!こんぽすとさまのおしえはぜったいなのじぇ! ああ、こんぽすとさま!わがいのち、このあんこいってきにいたるまで・・・」 「どうしよ、ゆうか。ウチのまりさが変な呪文唱えるようになっちゃったんだけど・・・」 「ま、前よりはちゃんと言うこと聞くようになったんだし、いいんじゃない?」 「いや、そりゃそうだけど・・・ねぇ。」 餡小話掲載作品 ふたば系ゆっくりいじめ 132 俺の嫁ゆっくり ふたば系ゆっくりいじめ 148 ここはみんなのおうち宣言 ふたば系ゆっくりいじめ 157 ぱちゅりおばさんの事件簿 ふたば系ゆっくりいじめ 305 ゆっくりちるのの生態 ふたば系ゆっくりいじめ 436 苦悩に満ちたゆん生 ふたば系ゆっくりいじめ 628 ゆきのなか ふたば系ゆっくりいじめ 662 野良ゆっくりがやってきた ふたば系ゆっくりいじめ 678 飼われいむはおちびちゃんが欲しい ふたば系ゆっくりいじめ 753 原点に戻ってみる ふたば系ゆっくりいじめ 762 秋の実り 『町れいむ一家の四季』シリーズ 前日談 ふたば系ゆっくりいじめ 522 とてもゆっくりしたおうち 『町れいむ一家の四季』シリーズ(ストーリー展開順・おまけについては何とも言えないけど) 春-1-1. ふたば系ゆっくりいじめ 161 春の恵みさんでゆっくりするよ 春-2-1. ふたば系ゆっくりいじめ 154 竜巻さんでゆっくりしようね 春-2-2. ふたば系ゆっくりいじめ 165 お姉さんのまりさ飼育日記(おまけ) 春-2-3. ふたば系ゆっくりいじめ 178 お姉さんとまりさのはじめてのおつかい(おまけのおまけ) 春-2-4. ふたば系ゆっくりいじめ 167 ちぇんの素晴らしきゆん生(おまけ) 春-2-5. ふたば系ゆっくりいじめ 206 町の赤ゆの生きる道 夏-1-1. ふたば系ゆっくりいじめ 137 真夏はゆっくりできるね 夏-1-2. ふたば系ゆっくりいじめ 139 ゆっくりのみるゆめ(おまけ) 夏-1-3. ふたば系ゆっくりいじめ 734 未成ゆん(おまけ) 夏-1-4. ふたば系ゆっくりいじめ 174 ぱちぇと学ぼう!ゆっくりライフ(おまけのおまけ) 夏-1-5. ふたば系ゆっくりいじめ 235 てんこのインモラルスタディ(おまけのおまけのおまけ) 夏-1-6. ふたば系ゆっくりいじめ 142 ゆうかりんのご奉仕授業(おまけ) 夏-2-1. ふたば系ゆっくりいじめ 146 雨さんはゆっくりしてるね 夏-2-2. ふたば系ゆっくりいじめ 205 末っ子れいむの帰還 秋-1. ふたば系ゆっくりいじめ 186 台風さんでゆっくりしたいよ 秋-2. ふたば系ゆっくりいじめ 271 都会の雨さんもゆっくりしてるね 冬-1. ふたば系ゆっくりいじめ 490 ゆっくりしたハロウィンさん 『町れいむ一家の四季』シリーズ 後日談 ふたば系ゆっくりいじめ 249 Yの閃光 ふたば系ゆっくりいじめ 333 銘菓湯栗饅頭 ふたば系ゆっくりいじめ 376 飼いゆっくりれいむ ふたば系ゆっくりいじめ 409 町ゆっくりの食料事情 ふたば系ゆっくりいじめ 224 レイパーズブレイド前篇(おまけ) 本作品 D.Oの作品集 トップページに戻る このSSへの感想 ※他人が不快になる発言はゆっくりできないよ!よく考えて投稿してね! 感想 すべてのコメントを見る つくづく運がいいヤツよ -- 2016-04-02 14 24 58 ああ これ、未成ゆんのゲス一家のみょんか -- 2015-08-04 08 07 45 関係ない場所で淫夢を出してくる餡子脳は加工場にぽいしないと -- 2015-07-03 19 45 54 この屑まりさもきちんと反省したようでえがったえがった。 コンポストのれいむ達は幸せにくらしてるのぜ。 本編飼いゆっくりれいむを読むといいのぜ。 -- 2015-02-25 18 49 51 こういう美鈴先生こそくずめーりんだね! -- 2014-12-24 20 10 04 なんだよコンポスト教って -- 2014-11-18 14 35 37 クソ飼い主のいい例だなw -- 2014-03-28 19 54 03 あぁ^~~~糞閲覧者様が湧いとるんじゃ~~ 只で読ませて貰ってる癖に無駄に偉そうなクズはゲスゆっくり以下、はっきりわかんだね。 -- 2014-01-22 13 32 40 ゆうか先生の生着替え写真ワロタwww -- 2013-03-07 08 07 52 おもしろかった。あんま虐待って感じではなかったな。 っていうか美鈴先生教育者向いてないんじゃないか? -- 2012-01-28 00 57 36 う~む、、、、つまらん 心底つまらん まりさ親子が両方助かるとかもう、、、 本当なら罵詈雑言の嵐を喰らわすとこだが今回はめーりん先生の胸に免じて許してやるよ -- 2011-09-10 06 59 49 お前らが思ってるより人間はもとから餡子脳だよ いい加減察しろ -- 2010-11-22 12 31 23 飼い主もろともまりさ死ねばいいのに -- 2010-10-27 09 35 06 >めーりん先生がまりさの犯行だと決め付けるところ そう思われるようにしていたまりさの自業自得って話だろ 餡子脳とかそういうのじゃなくて、それは普段の行いってやつ まぁこのお姉さん餡子脳っぽいけど -- 2010-09-15 03 13 07 めーりん先生がまりさの犯行だと決め付けるところが無ければよかったと思う 話を進行させるために人間が期間限定餡子脳になるのはゆっくりできないよ それ以外は好きなSSの飼いゆっくりれいむ関係だった事もあってゆっくりできました -- 2010-09-01 00 57 08 最後の最後にハッピーエンドでほっとした -- 2010-08-01 07 00 49 おもしれぇ -- 2010-06-22 08 42 47 いい終わり方だった -- 2010-03-30 17 08 18
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「私はね、諏訪子。あの子が、少しでも楽になるのならばと、頑張ってきたつもりなんだよ。」 「…………。」 「…やっぱり、間違ってた。いくらこんなこと繰り返しても、あの子は、幸せじゃない。」 「…何が、いけなかったのかな…。」 「私たちの思う幸せと、早苗の思う幸せ、答えは同じでもその叶え方が違っていた。ただ…それだけよ。」 「それじゃ、…そんなんじゃ、早苗も私たちも、いつまでたったって幸せになんかなれないじゃないか…!ひどいよ、そんなの…。」 「もういいさ。私の行方も、早苗の行方も、…早苗にまかせる。もし、あの子の思いのほうが強いのなら…、その時は、」 ああもう、次の信者さんがいっぱいいるのに、何やってるのかしらあの二人は! もっと、もっといっぱいお賽銭を、信仰を、でないと、でないと…! 「何サボっているんですか、早く次の信者さんのところへ行って下さいよ!こんなことでは今日の目標に全然足りないじゃないですか! ほら、立ってください!諏訪子さま!」 「さ、早苗、ごめんなさいすぐ、すぐに行くから…!」 泣くくらいならすぐに行けば良いのに…!でなきゃ大声出さなくてすむんだから…! 「今日は神奈子さまにもいっぱい指名が入っているんですから!さあさっさと、」 「早苗、私はもうやめる。」 …は、何を言ってんだか。 「…笑えない冗談はよろしいですから。働かざるもの食うべからずですよ?…意味、わかりますよね…?」 「もう十分だ。諏訪子はどうだか知らんが、もう私には我慢がならん。自分の立ち位置も分からんようなものにへつらうのも、もうまっぴらだ。」 …本当に笑えない。頭が痛い。 「なるほど、つまり神奈子さまは、」 「やめて早苗!神奈子も少し落ち着いて!いまそんなこと言ったって、なんにも、」 「黙ってな諏訪子、頭を冷やすのはこいつだ。自分が誰で何者なのか、少し勉強させてから話してもらわないと。」 頭が痛い。頭が痛い。胃が痛い。頭が痛い。頭が痛い。頭が痛い。 「…よく、わかってますよ?私は、風祝です。現人神です。私は、私を裏切るものを罰することができる、つまり、神奈子さまの事も、」 「やってみな早苗。はっ、そんな度胸も勇気もないくせに!」 「だめだ、神奈子!だめだったら!」 「…………××××、×」 「やめて、早苗、やめてーーーーーーーーっっっ!!!」 「…××××、×××××××××!」 …言ってしまった。だって、あまりにも、うるさいから、あたま、いたくて、 「心配ないよ、諏訪子。すぐ会える。」 それだけ言い残して、神奈子さまは消えてしまった。私には何も言わないで、消えてしまった。頭痛は消えないのに。すごく、すごく痛いのに。 「…早苗は、これを望んでいたの?」 ふいに、声が聞こえた。耳鳴りもひどい。キーンとする。 「…こんなことがしたくて、幻想郷に来たの?」 私は、何がしたかったのだろう。頭が痛い。 「…みんなで、幸せに。早苗は、そうじゃなかったの?」 みんなでわらって、たのしく、 「…まあ、もう、どうでもいいけど、ね………。」 どうしようもない、神奈子さまは消えてしまった、消えてしまった?…違う、消してしまった、私が。 「一つだけ言っておく。早苗はもう神の力も奇跡も使えない。」 「………?」 「お前が使っていたのは神奈子の力だ。私が信仰を集め、神奈子が力にし、還元する。私に信仰がいくら集まろうが、お前にその恩恵が行くわけではない。」 「…え、いや、だって、」 「早苗は神奈子の風祝だから。私の風祝ではない。それだけだ。そして神奈子がいなくなった以上、…私はここにとどまる必要はない。」 理解ができない。神奈子さまはいない。諏訪子さまもいなくなる。………………………、そんなこと、私が、許すわけないのに。 「早苗は早苗で"神様"になればいいさ。私は二度とこない、二度と会わない。私は、私の風祝を探しに」 「×××××××××。」 ああ、すごくびっくりした顔をしている。…罰ですよ。私を捨てようとしたから。 「………………………。」 少しだけ悲しそうな顔をして、諏訪子さまも消えた。諏訪子さまも何も言わなかった。 「…私、がんばったのになぁ。信仰を集めて、お賽銭もいっぱいもらって、そしたら、神奈子さまと諏訪子さまがえらいねってほめてくれて。 だから、私、もっと、もっと、いっぱい集めて、暑い日も寒い日も、イヤなときでも我慢して、」 『早苗さん、早苗さん。諏訪子さまと神奈子さまはまだかな?ずっと待ってるんだけど。ほら、今日は大人数でいいよって言うから いっぱいつれてきたんだけど…。』 今日の信者か…。もう、ここには何もないというのに…。 「…もう、神奈子さまも、諏訪子さまも、ここにはいません…。今日は、お引取り下さい…。」 いないのだ。もうどこを探しても。 『…いないってどういうこと?前金で結構払ってるでしょ。どうすんのよ、みんな準備万端なのに。』 「…お金はお返ししますから、どうか、どうか今日は…………。」 『いや、返さなくて良いよ。もう一人いるでしょ?現人神さまが。』 「………は?」 『行こうか。みんなお待ちかねですから。』 「…あ、いや、はなして、放してください!」 必死で振りほどく。このまま連れて行かれたら、私は、あの神奈子さたちのようにに…! 『そんな嫌がらなくても良いでしょ。あんだけ神様二人にさせてたんだから、自分だけイヤイヤってのは通用しないでしょ。』 「…!よらないで下さい。力を使いますよ…!」 『…そっちがその気なら、こっちも人呼んじゃうから。お~い、お前らこっち来てくれ~。』 「…くっ、風よ!」 『わっっっ……………………………?…え、何?』 なにも、起こらない。当たり前だ、私の神様は、私が、 『まあいいや。じゃ、お楽しみタイムですね!』 「い、いやっ、いやぁっ、風よっ!奇跡よっ!なんで、なんでっ私がっ!神奈子さま、諏訪子さま、助けてっ、助けてっっ!かみさまっっ!」 『"やっぱり神様なんていなかったね"って名言もあるくらいですから。ま、今日の神様は早苗さんなんですから仕方ないですよね。 さあ、今日も信仰をいっぱいあげちゃいますから!期待しててくださいね、"神様"!』 早苗ざまぁ -- 名無しさん (2009-05-12 11 58 54) ざまぁwwwww -- 名無しさん (2009-05-13 13 41 18) そして早苗はマワされる・・・ざまぁ -- 名無しさん (2009-05-15 15 34 12) ざまぁwそう持ってこられたか -- 名無しさん (2009-05-21 01 57 04) m9(^Д^)プギャー -- 名無しさん (2010-01-05 15 30 25) 悲惨だ……自業自得だが同情する -- 名無しさん (2010-02-28 21 36 39) なんかざまぁとは言えないな・・・ -- 名無しさん (2010-03-04 15 08 55) こういうの見ると、 自分のをもぎ取りたくなる衝動に駆られるのは何故だ? -- 名無しさん (2010-11-02 03 34 35) 早苗ざまぁとしかいえんwww とにかくざまぁm9(^Д^) -- 名無しさん (2012-03-03 23 43 21) ・・・とりあえず乙。 -- 名無しさん (2012-03-27 08 15 11) はぁ………ざまぁwwwww -- 名無しさん (2012-04-10 19 31 13) ざまあww -- 名無しさん (2013-12-26 16 47 26) 人間の後はいじめてきた妖怪に仕返しされるさなビッチ -- 名無しさん (2014-03-11 07 14 29) そもそもなんで神様二人は黙ってマワされてたんだw もっと早くおこってりゃここまで増長することもなかったろうに -- 名無しさん (2014-03-31 14 28 50) 自業自得。 -- 名無しさん (2014-08-13 10 34 21) 早苗ざまあwwwwwwwwwwwww -- 名無しさん (2015-07-09 20 24 16) オーマイゴッド×2よ、早苗をもっと早くに叱っておやりよ。 とりあえず、空気を読んだ俺は、早苗ざまぁと言っておく。 -- キング クズ (2016-07-08 07 35 08) かなすわは神なのに人間に負けるってありえなくね? あとクソ人間ども1番悲惨な方法でもがき苦しみ死ね -- 名無しさん (2017-09-21 17 24 31) 自業自得 -- ロリこん (2018-01-06 18 36 57) 名前 コメント